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特集


土曜ワイド工場
 
エレベーターの裏側に興奮する

裏側にぐっとくる

当然、エレベーターの裏側についても見ておきたくなった。いや、裏側も表と同じくらい興味をひかれるものだ。駅のシースルーエレベーターをついつい見入ってしまう人の代表として、しげしげと見てきた。

たとえば、本体を動かすおおもとの、モーターの部分。下の写真左のように、昔は日本酒の樽大のものだったが、現在は右の写真のように、大きめのラジカセくらいにまで小さくなっている。そんなことを展示するコーナーの前でひとしきり装置を動かして楽しんだ。


しかも、階数の制御は「機械じかけ」だった。運転させると、階数をあらわす部品がバチバチと切り替わるさまを見ることができる。 こちらの現代版はもちろん、IC制御。

しかも、上のようなモーターよりもっとコンパクトになったものがあるそうで、それが稼動するところを裏から見せていただいた。見学用のエレベーターは裏側が全てガラス張りである。

最初、中を照らす照明が白銀灯だったのでなかなか明るくならず、皆で中を覗き込んでは「あれがそうですかねー」「いや。これじゃないですか」などと言っていた。まるで、水族館みたいだと思った。

さておき、ようやく明るくなったので中を凝視する。左の写真、中央の長方形のものが制御盤、その右にある円盤型のものがモーターである。2つとも、上写真に比べると非常に薄くてコンパクトだ。おかげで、エレベーターの設置できる建物の条件が広がってきたのだ。


深海魚みたいだ。 ちょろりん。


ちなみに右の写真は、駅のエレベーターを覗くときもいつも気になる、「ちょろり」という感じのバネだ。豚のしっぽのようにも見える。やはりこれはストッパーの役割を果たしているんですか?「そうですね。でも実際にエレベーターが止まるときは、何重もの制御を働かせて止めるので、このバネはまあ最終的な保障といったくらいのものですね。」

ひっそりとたたずむバネ君。ささやかな任務を課せられて、今日もビョンビョンとがんばっているんだろうか。



エスカレーターのあの様態を再現

ひととおりエレベーターの見学を済ませ移動している私の目に飛び込んできたのは、意味ありげなエスカレーター。三菱電機さんでは、エスカレーターも開発している。これも何か仕掛けがあるのだろうか・・・。

すかさず係の方が声をかける。「エスカレーターを裏から見る機会ってないですよね。」
なんですと!ガラス張りの裏側に駆け寄る。右の写真がそうだ。よく考えたら当然かもしれないが、表面と同じ形で裏返しになって回っていた・・・。

ガラス張りの上、動いているところを撮ったので見えにくいが、確かに裏側も段々になっていた。パラレルワールドみたいに。

さて、再現してくださるのは、車椅子運搬時のありさまだ。ふだんあまり、というかなかなか目にしないところではある。見ておいたほうが後々役立つかと、お願いした。


Step1:運転を切り替えると、動きがゆっくりになって、青い注意ゾーンが出てくる。

Step2:ゆっくりと積載ゾーンである緑色の部分が出てきて、車輪止めの柵がにゅーっと出てくる。

Step3:3段が同じ高さになって、準備完了。いったんここで止まり、乗せ終わってスイッチを押すと、再び動き出す。

乗ってみたら、通常時よりすごい浮遊感を感じた。ちょっとこわかった。下写真のように、縁の段はものすごくせり出して絶壁のようである。


鋭角。


 

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