体験を控え予習をする
実際に体験取材に行く前に、まずはジャッキー・チェン主演の映画『酔拳』(79年・香港)を観て予習だ。
『酔拳』及び『酔拳2』を取材前日に2本通してみることでイメージトレーニングをして、実際の体験の時に戸惑いを少なくしようという魂胆である。
ジャッキーに酔拳を教える先生がとてつもなく胡散臭いことにも要注目だが、とりあえず揉め事はすべて殴り合いで解決、というか殴り合いをするためにわざと揉め事を起こしているとしか思えないその様は、まさに“野蛮”の一言に尽きる。
中でもジャッキーの蛮行(無銭飲食など)には眼を見張るものがあり、子供の頃にはヒーローにしか見えなかったジャッキーも、実際には単なるゴロツキであったという事実を目の当たりにするにつけ、筆者はしみじみと自分が歳を重ねてきたことを実感することになった。
そんなことにばかり気を取られてしまい、イメージトレーニングはあまりうまく行かなかったが、2本続けて観たおかげか、思わず自室で真似をしてしまうほどテンションはあがってきた(髪型しか似てないが)。
という訳で、いよいよこの数時間後には酔拳の道場に体験入学だ。できればこのテンションを入学後まで維持していきたいのだが……。 |