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特集


ロマンの木曜日
 
となりの自由研究

研究成果のイラストをお手本に作る
これでいい? うん、いいよ
ムズイー
エンマコオロギのフンを作る。左上は土屋君のお手本イラスト
2人とも同じ体勢になっていく

土屋君のイラストをお手本に紙粘土で形を作る

土屋君が集めたフンは全部で16種類。カナヘビ、オンブバッタ、ササキリ、エンマコオロギ、ツチイナゴ、トノサマバッタ、ショウリョウバッタ、オオカマキリ、ヒメジャノメの幼虫、ゴマダラカミキリ、ナメクジ、オニヤンマ、シオカラトンボ、ナガコガネグモ、ミノ虫、日本アマガエル。

フンもそうだが、その前にこれだけの生物をどうやって集めたのだろうか?

「渋谷に来る前は埼玉の杉戸って所に住んでて、その近所で採ったんだ」

捕まえた生物を家で飼って、フンが出るのをひたすら待ったという。中には全然フンをしないものいて、予想よりも時間がかかってしまったらしい。

なんとか採集できたフンを顕微鏡で観察してイラストにした。製本された研究成果には、1ページに1種類ずつ生物とそのフンのイラストが載っていて、コメントも書いてある。例えば、ササキリ

「ぼくがとった中で、一番小さな虫とフンでした。小さすぎてフンが分らないのではないかと心配しましたが、白い紙を敷いていたので、すぐに分りました。よく見るとオレンジの部分と黒の部分があって、でこぼこしていました。」

16種類のフンを観察してすっかり生物のフンに詳くなった土屋君。その研究がこれから作る模型で完結する。

色鉛筆で描かれたフンのイラストをお手本に、紙粘土で形を作る。

「生物が好きなの?」
「うん。3年生の時は毒を持つ生物を調べたよ」
「えっ?毒?」
「うん。去年は妖怪」

ポカリを飲む土屋君。

「ポカリ好き?」
「うん。運動が好きだから」
「運動は何を?」
「杉戸ではバスケットやってたけど、今はやってないよ」

「炭酸は好き?」
「うん。炭酸も好き」

途切れ途切れではあるが、会話を交わしながら紙粘土をこねる。イラストは平面図なので、奥行きを想像しながら立体化していく。
土屋君曰く「ムズイ」作業を開始して1時間半が経過。2人とも作業に飽きてきた。

この時点でまだ8つしか出来ていないし、彩色作業も残っている。先は長い。


 

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