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はっけんの水曜日
 
「海開き」をみにいく


次に、海の家の合間にある「管理事務所」の横に、小学校の運動会で使うような、テントが張られた。

テントの隅に、竹がくくりつけられる。



建築物の地鎮祭なんかでよく見る、神様セッティングだ。

やはり、おはらいをするのだ。

すっかり祭壇が出来上がった頃には、アロハシャツの人々が、テント下に集まっていた。

……こういうイベントに出席するのは、市役所や、地元商店街の人たちのはずだ。なぜにアロハ?

と思っているうちに、10時から「海ひらき おはらいの部」は始まった。



海に向かって、バサッ、バサッと、榊(さかき=あの手に持ってる植物)をはらう。

スタッフの人たちは、その様子をパシャ、パシャ、と撮影していた。




みんな神妙な面持ちだ。

「海難事故が、ありませんように。ここでコドモとか、亡くなりませんように」

私も頭の中でおいのりしてみる。



そんな式典の最中でも、水着の観光客は、べったりと寝そべって、身体を焼いてばかりいた。
ココナツオイルの香りがした。




……しかし、炎天下、ビーチでアロハで神妙、でも隣は海パンいっちょで寝てる、という状況は、やっぱり変だった。

 

神事が終わると、エライ人の挨拶があり、




それも終わると、いよいよテープカットだ。

「スマイル茅ヶ崎」というタスキをかけた女性たちが、ハサミを配る。

「皆様、テープカットにご参加ください! ハサミは記念に差し上げます!」
とアナウンスが入る。

招待されて来たのか、同じ青い帽子をかぶった、近隣小学生たちが、ワラワラと並んだ。
「オレのハサミないよー、ハサミ、足りないよー」と半笑いで言うコドモたちに、先生らしき大人は、「友達と貸しっこしなさいッ」と言っていた。

それじゃ、一緒に切れないじゃん! テープカットに参加する意味ないじゃん! と思うのだが…。

仕方なく、とりあえず、ヒモを持って立つコドモたち。

「それでは、テープカットにまいります」




海、ひらく前(テープカット直前)。





海、ひらいた状態(テープカット後)。



リボンは、ほとんどが10センチづつほどの長さにカットされてしまった。

不思議だったのが、ゴミが一切出なかったこと。皆、記念に、リボンをポケットに入れていた。そういうものなのか。

私も、棒に残っていたリボンを、いただくことにした。




このあとは、アトラクションが次々と入る。

地元、水泳クラブ(50代くらいの女性が多かった)、の初泳ぎデモンストレーション。

ファイト、オー! の掛け声とともに、入水するみなさん。




そして、なぜかポップコーン無料配付。

皆、争うようにして、箱に手を突っ込んでいた。私もいただいた。



アロハシャツを着た人(町内会の方?)が、
「これさあ、茅ヶ崎限定のポップコーンとか、作ればよかったねえ〜」と話していた。



 

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