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特集


エキサイティング火曜日
 
寄席で1日過ごす

寄席に行く機会って、そうそうありません。気になってはいるのだが、初めて行くとなると腰が重い。システムもわからない。

なので今回は、取材にかこつけて演芸場へいってみた。しかも1日中。演芸場の雰囲気ってどんなものなんだろう。

朝11時から夜9時まで、エンドレス演芸の始まりでございます。

(text by 乙幡啓子



この通りはこういう建物がいろいろある
昼の部の出演者。写真入りで。
最前列でゆるくなっている人々。
マイクらしいマイク。漫才などのときは自動で伸びていく。

浅草、気になるあの界隈にて

一番前の人は、靴を脱いだ足を壁に投げ出す。寝ている人もいる。

浅草演芸ホール。仲見世を突っ切ったところの、芝居小屋やアナクロな外観の映画館が並ぶ界隈に、はなやかにのぼりを立てている。

ここを選んだ理由は、入れ替え制ではないから。つまり昼の部と夜の部両方を、大人2,500円、シニア2,000円で観られる。午前11時40分の開始から午後9時まで、ずっと入り浸っていられるのだ。

だからなのかどうか知らないが、昼の部が始まったときからいきなり寝ている人が。しかも最前列。

まあ、ご年配の方からしてそんなゆるい感じであるので、若輩者の自分らも見習い、息を抜くことにします。私も最前列のシートにめいっぱいうずもれつつカメラを構える。

 

浅草演芸の一日が始まる

1日中観られる、と書いたが、出演者は35組を数える、よって1演目の持ち時間は、10分から15分ほどという短いものだ。でもだからこそ、演芸入門者には、いろいろな演芸を少しずつ楽しめるからいい。

では少しずつ、今日見てきた芸をリポートだ。

江戸家まねき猫さん。写真は撮影できなかったが、猫八さんの娘だ。

いきなり、「今日は・・・かっぱのものまねをします」

場内騒然。「かっぱ??」 どうやって納得させるんだろうと思いきや、かっぱはいろいろな動物のイメージを合わせたものだという話をしつつ、各動物のものまねをちりばめていく。

なんだか「芸」ってすごいな、と単純に感動した。「かっぱ」だけで演目時間中、引き込まれるなんてと。お客さんの顔を振り返って見たら、みんな笑っている。みんな笑顔だ。

間髪入れずに次の演目へ進む。

隣の赤シャツのおじさんは、まだ寝ている(13:00)。

 


 

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