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特集


ロマンの木曜日
 
猫舌と向き合う
猫舌はれんげにミニラーメンをつくる

僕は猫舌だ。
どれくらい猫舌かというと例えば立ち食いそばを食べる時。コップ1杯の冷水をスープに流し込んでからじゃないと食べられないくらい、猫舌だ。さすがにグラタンを水で薄める事はしないが、とにかく冷めるまで待ってから食べるほどに、猫舌だ。

それでも今までは何とか猫舌と折り合いをつけてやって来た。
でも、どうだろう。れんげにミニラーメンを作る日々にはもう飽きた。今回の企画をキッカケに猫舌と徹底的に向き合って、克服してしまおうじゃないか!

(text by 住正徳



猫舌の人は多いのか?

まず猫舌の人はどれくらいの割合で存在しているのか? アンケート調査を実施した。
友人・知人へのメールと、新橋・渋谷での街頭調査により、合計45名の方々に猫舌について聞いた。


新橋のサラリーマンにも聞きました

Q.あなたは猫舌ですか?

猫舌だと答えた人が34%。どちらかというと猫舌だ、と答えた17%を合算すると、過半数を突破する。猫舌は思ったよりもマイノリティではない。

ちなみに猫舌(猫舌、どちかというと猫舌)の中での男女比は、男性22%、女性78%だった。

 

第1子だから猫舌なのか?

「第1子は猫舌だ」という話を聞いたことがある。
最初の子供なので食べ物の温度加減が分らず、ついつい冷まし過ぎてしまう。そんな過保護が子供を猫舌にする、という考え方だ。
僕は第1子なので確かに該当するが、他の人たちはどうなのか?
アンケートで「猫舌だ」「どちかといえば猫舌だ」と回答いただいた人たちに更に聞いた。


渋谷の女子高生にも聞きました

Q.あなたは第1子ですか?

猫舌で第1子の割合は約24%。どうやら過保護と猫舌の関係は薄そうだ。育った環境だけではない、根深い原因が猫舌には潜んでいそうだ。


この綺麗なお姉さんは猫舌だけど第1子ではない

それとも単なる甘えなのか?
 
そもそも舌はどうやって温度を感じているのか?

「皮膚や口腔粘膜で温度を感じる場所を温点といいます。顔面や手指の皮膚には1平方センチメートルあたり1〜4個程度存在しますが、口腔内では1平方センチメートルあたり1つあるかないかといったところです」(参考文献:「味のなんでも小辞典」日本味と匂学会編、講談社)

人間の舌は温度の感覚が皮膚よりも鈍い。だから、80度Cのお風呂には入れないのに、80度Cのお茶が飲める、とこの本では言っている。どうやら人間の舌は熱さに強いらしい。

となると、80度Cのお茶は氷を入れないと飲めない僕は、単に甘えているだけだという事になる。

さっきは根深い原因が、なんて書いたけど、要は気持ちの問題なのか?

体のことで分らない事があったらお医者さんに聞けばいい。
次ページで、口腔外科の先生からお話を伺います。


 

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