夕日はなぜ赤い?
コップの中に夕日を作る前に、まずは夕日が赤い理由を学ぶ。
そもそも太陽の光には紫、青、赤とさまざまな色が含まれていて、それぞれの色ごとに波長が違う。紫の波長が一番短くて、青、緑、黄、橙、と続き、赤い光が一番長い波長を持っている。夕方頃の太陽はお昼頃の太陽に比べてかなり斜めから光が差し込むため、波長の短い青色等は大気中のチリなどにぶつかって分散してしまう(説明図)。そのため、波長の長い赤い光だけが目に届き、夕日は赤く見えるのだ。
なるほど。
トンネルの中の照明がオレンジなのも、そういう原理に基づいているらしい。暗い中でも車の形をクッキリと見える様にするには、波長の長いオレンジ系の色が具合がいいのだ。つまり赤は強い、って事で、だから「止まれ!」は赤信号で、ゴレンジャーのリーダーはアカレンジャーで、赤いきつねは緑のたぬきよりも売れている、多分。
夕日のメカニズムをざっくりと理解した上で、コップの中に夕日を作っていこう。
用意するものは下記の通り。
コップ、水、電球、水を濁らせるもの(牛乳、乳液、ワックス液等)。
ものの本によると、まずは牛乳で水を濁らせろ、とある。牛乳は脂肪などの成分がごく細かい粒子になって水中を浮遊するコロイド溶液なので、その粒子を大気中に浮遊するチリなどのモデルとして利用できる。
コロイド溶液の事が良く分らなかったが、例として挙げられていたのが牛乳、乳液、ワックス液と全部白いものだったので、白ければいいと理解して、他にカルピス(5倍希釈用)、白絵具も用意した。
部屋の一角にコップの中に夕日をつくる装置(写真3)をセッティングするが、コップの中に写る電球の形が歪んでしまって中々うまくいかない。
・歪んだ太陽
電球、コップ、カメラ、とそれぞれの位置関係を微妙に調節すること小一時間、ようやく丸に近い太陽をコップの中に写す事が出来た(写真4)。
この時点でコップの中の水は濁っていない。
太陽(電球)の光は白っぽく見えて、これはお昼頃の太陽の色に近い。
これからこのコップの水を濁らせて夕日をつくっていく。
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