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特集


エキサイティング火曜日
 
マリモを飼う

唐突だが、マリモって植物だろうか。それとも動物だろうか。

もちろん植物だということはわかっている。広辞苑にも、「シオグサ目シオグサ科の糸状緑藻で球体を作るもの数種の総称。」とある。

だが本当にそうだろうか。
マリモをずっと見ているとわからなくなる。動物のような気がしてくるのは私だけではないはずだ。あの丸いフォルム。あんな植物があるか。

毎日観察していたら、フンとかするんじゃないか。卵を産むんじゃないか。
そう感じたので、飼ってみることにした。マリモ日記だ。

(text by 乙幡啓子



うちでの初めての朝。
付属スプーンですくえるようになっている。
さわってみた。意外と硬かった。

1日目・マリモがうちにやってきた

熱帯魚店に行ってマリモを買ってきた。ビン入り980円だった。単体でマリモ1個買うと1100円するのでお得だった。

しかしビンがファンシーだ。リボンに木製のスプーンまでついて、コルク栓である。皆が抱いているマリモのイメージを体現しているのだ。やはり皆、マリモをただの植物とは見ていないのだ。

いくつか店頭に並んでいるうちで、いちばん器量の良いのを買ってきた。「いちばん球に近い」という意味だ。

そういえばマリモって天然記念物なのに、お店で売ってていいんだろうか。ワシントン条約的なものにふれないのだろうか。

「これは養殖ですからー」店のお姉さんは言った。「今は養殖できるんですよー。もちろん天然物は売れませんからね」

そういえば土産物屋で売ってるのは人が手で丸めたものだと聞いたことがある。ちょっと動物から遠くなった気がする。

いっぽう本物は、「糸状の藻体が直径2〜15cmの中空で緻密な球を作って水中に沈み、河水の流入や風による水の動きなどによってころがり動く(広辞苑)」のだ。かわいい奴だ

 


 

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