大塚：この衣装ケースと、つっかえ棒とかは？
林：こういうの不気味だなあ。
大塚：こういうの、家賃滞納とかで逃げちゃった店子の荷物とかですかね。夜逃げ系？
林：自分で捨てたにしても普通じゃないよなあ。
大塚：水がたまってるのがヤなかんじです。雨水でしょうけど。
林：そうそう。黒いよ。
大塚：……あれ、これ、健康器具もはいってるかな？　腹筋を鍛えるやつ。
林：このハンドルみたいなの、そうかも。
大塚：やっぱ不法投棄ですかね。捨てるとこないですもんねえ、健康器具。

靴は……何なんでしょうね。
林：靴はねえ……不法投棄して、やっぱ悪いから拾ってきてちゃんと捨てよ、と二日後とかに行っても、もうどろどろになってて触れないだろうね。野生化してるか、腐乱してますよ。
大塚：靴の野生化ねえ。
これ、マジックテープで、左右色違いってのがポイントですよね。 こういうクツって、オッちゃんが履きませんか？ 50代くらいの。
林：そうそう。１０００円ぐらいで買ってきてろくにはかずに捨てたんだろうなと。
大塚：でもマジックテープって、なんで流行らなくなっちゃったんですかね。便利なのに。幼児用か高齢者用のには使われてますけど。
林：おれ愛用してますよ、アディダスの。
大塚：少なくないですか？　マシックテープのやつ。
林：いわれてみれば…。
大塚：売ってないですよ。
林：そうだったのか…。

大塚：次、エロビデオです。触るのイヤでよく見てないんですが、「中出し」と大きく書いてありました。
林：雑木林のグレースケールの世界に、肌色がいやらしいですね。「中出し」って文字がワープロの書体サンプルみたい。
大塚：エロ本落ちてるのは分かるけど、ビデオはなんでですかね？　捨てるとこないんですかね？
林：僕らが雑木林でエロ本さがしたのって、もう２０年ぐらい前だけど、いまやビデオが普通に落ちてるんですね。もうすぐエロＤＶＤが落ちてるよ。
大塚：なるほど。……というか、探したんですか？　女子としては「みかけた」っていう感覚なんですが。
林：探しましたよ、城北中央公園で。
大塚：ありました？
林：行けば必ず２冊はおちてましたね。
大塚：それをどうするんですか？　うひょー！って友だちと見るとか？
林：そうです。親があまり家にいないやつの部屋で。
大塚：ハシでつまんで？
林：そうそう！　あれで箸の使い方うまくなったよなー。
大塚：あ、そうすか。しかしDVDも落ちるようになるんですかねえ。
林：それでようやく普及したといえるのでは、ないでしょうか。
大塚：広告代理店は雑木林をリサーチしろ、と。
林：そうですよ！　六本木ヒルズとか行ってる場合じゃないですよ。