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はっけんの水曜日
歌舞伎町の生まれた頃の話を聞いた

タクシー代タダ、結婚式4回?

一行は靖国通りぞい、東京大飯店の前まで移動した。



「ここは、華僑1世のキーマンの1人である、李合珠氏のお店です。
今はビルになっていますが、昔は2階だての、豪華な宮殿風の造りだったんですよ。今も飲茶食べ放題の時は、台湾人のお客さんがたくさん来てます。
こういう、でっかい料理店を作るっている発想は、あまり台湾的じゃないと思うのですが……李合珠氏は客家の出身の人なので、そこからの考えかもしれません。
李氏はアイデアマンで、『タクシーで来客したときには、タクシー代を払う』というサービスや、『早い時間の割り引き料金(ハッピーアワー)』を始めたのも彼と言われています。
個人的にはですね、私は東方会館で結婚式をしたんですが、『なぜこっちでやらないのか?』と怒られて東京大飯店でもやったんです。ちなみに台湾でも、台北と、カミさんの故郷の台南でやりました。たいへんなんですよ、華僑の社会は。ハハハ」

華僑の皆さんは地縁血縁を大切にするというが、さすがに4回はびっくりだ。

 

ちょっぴりこわい、風林会館前



歌舞伎町の中心部まで歩く。歌舞伎町のランドマーク的存在の風林会館も、華僑の手掛けたものだという。

「ここは、林再旺氏という方が作ったんです。中の作りが変わっていて、当時にしては革新的なデザインだったんですね。今は一階の喫茶店なんかは、夜働く女性の待ち合わせ場所になっていますね。
またこの近くに、『クラブ・リー』という店もあったんですが、そこは生バンドの入った、やぱり当時としては珍しい店だったようです」

一行は風林会館前を過ぎ、アシベ会館方向に歩く。周りは風俗の店でいっぱいで、派手な看板だらけ。蝶ネクタイの店員さんは、真夏の炎天下、汗をかきながらホウキで店の前を掃いたりしていた。



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