いくつかテイスティングして、いよよマイホットケーキにかけるはちみつを選ぶ。まずはビターな味だった栗をためす。いただきます。
おいしい!
………はちみつが。
僕のケーキがすっごい豪華なものになった感じだ。
「これお店だったら300円増しですね」
「いや、1000円増しですね」
そ、そっすね。店員さんとの会話もグルーヴィーになってきた。
はちみつの豪華な味が前面に出ていて、ホットケーキじゃなくて食パンみたいだ。衣装に負けている?
というかケーキの粉の配分を間違えた気がする。砂糖入れたっけな?牛乳がないから水入れたからか。そして食べているときに気づいた。
生焼けだ。
まあいい。ほかにもいろんなはちみつをかけてみる。
ざらざらしたみつ。すっきりしたみつ。木の香りが残っているみつ。みつまめの黒蜜みたいなみつ。
はっきり言ってどれもおいしい。
ケーキの皿にいろんなみつが残った。誰も見ていないときに指ですくってなめてみる。指までおいしい。
ケーキ、要らなかったんでは?といっしゅん頭をよぎる。
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