デイリーポータルZロゴ
このサイトについて

コネタ


名古屋コネタ
 
名古屋コネタ60本ノック

林:きょうは提案があります。
古賀:なんでしょう
林:)1日に別々のひとのネタ2本を出してきましたが、きょうは同じひとのネタ2本でいきたいです。
古賀:ほう。どなたの。
林:乙幡さんです。なんかすさんだネタを送ってきてたので
林:まずこれ。



名古屋コネタ22


かなりこわいぞテレビ塔の南京錠

乙幡 啓子

東京タワー好きな私としては是非名古屋のテレビ塔にのぼらねばならない。えてしてタワー物件というのは独特の雰囲気が漂っているものだ。時代にとり残された感じ。「おまえは高いだけでいいんだよ、他はがんばらなくて」と皆に言われてちょっと肩を落としているようなたたずまい。ここテレビ塔も、その期待に十分応えるスポットだった。要点を箇条書きにすると、

・食堂のハヤシライスのサンプルにグリーンピースが乗っかっていた
・外の売店では「ハトのえさ」と称してポン菓子(米を炒ったやつ)を売っていた
・展望台のソファが全部、ハンズとかホームセンターに売っていそうなお手ごろ価格っぽいラブソファ

で、展望台の上に展望バルコンという、金網はめぐらせてあるが吹きっさらしのスペースがあった。そこに上り遠くを展望しつつ、よく目を凝らすとすごいことになっていた。その金網に、いくつもの南京錠がぶらさがっている。


「ずっといっしょだよ(ハート)」が、錆びている。

そう、ここは恋人たちの願掛けスポットだったのだ。南京錠に2人の名前を書いてくくりつけると結ばれるというアレ。他の地域でもよく見られるそうだが、ここテレビ塔にもその伝説はあったのだ。

晴れた日の展望台でのけだるさも一気に吹き飛んだ。ひとまわりバルコンを駆けずり回って数えると、22個の南京錠。これは多いのか少ないのか。よくわからない。

ここにはぶら下げた当人たちの姿はもうなく、人の名前と願いだけが南京錠となって揺れている。それらに囲まれて、私はいったいどうしたらいいのだ。それまで吹き付けていた風が急に寒く感じられ、急いで階下へ下りた。


2人は永遠。今はどこでどうしているのだろう。



林:「ハートが、錆びている。」
林:「2人は永遠。今はどこでどうしているのだろう」
古賀:「私はいったいどうしたらいいのだ。それまで吹き付けていた風が急に寒く感じられ、急いで階下へ下りた。」
林:他人の幸せには敵意まる出しです。
古賀:そういえば取材時もぴりぴりしてたような。駆け足で南京錠の数かぞえてました
林:珍しいですよね。攻撃的な乙幡さん。これもです。



名古屋コネタ23


テレビ塔は人んちの匂い

乙幡 啓子

さて屋上の金網に縁結びの南京錠がたくさんかかっているテレビ塔だが、打って変わってその中は、他のタワー物件にひけをとらない「ゆるさ」が漂う。とくに注目したのは、狙わずして妙な雰囲気をかもし出している「調度品」の数々だ。

全体的に「人んち」みたいな匂いがする。「人んち」という尺度は大変相対的なものだとは了解しているが、なんとかこの思いを伝えられれば幸いだ。


展望バルコンのイスとテーブル。レリーフはツタがモチーフの、ちょっと古めのゴージャス感。ちょっとお金持ちな友達んちの庭にありがちだ。

置くかな、ここにこのタイプ。ホームセンターで1セット5000円とかで売られていたりする。

展望台ぐるっと一回りがこんなファニチャーで占められていた。そしてラブソファまで発見。


東急ハンズで新生活フェアやってたんで買いましたってか。
ムトウのカタログで9800円均一だったんですってか。

こう見てみますと、全部2人用に用意されたスペースなのだった。アベック用。男2人が向かい合って、or 並んで座るには相当勇気が要るだろう。

「縁結びの南京錠」といい、ここは意外と名古屋のカップルにとって約束の地なのではないだろうか。本当か。




古賀:ラブソファのキャプションが怒ってます
古賀:「東急ハンズで新生活フェアやってたんで買いましたってか。」
林:そうそう。あんなにふだん東急ハンズにお世話になっているのに。
古賀:乙幡さんの心の闇、全開。
林:「ムトウのカタログで9800円均一だったんですってか。」
古賀:お怒りだ
林:全方位に悪意
古賀:理由は特に聞かないことにします
林:ええ、後味悪くおわります。
古賀:また明日
林:グラッチェ

 

▲トップに戻る 名古屋コネタいちらんへ
 
 



個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.