毎年この季節になると街中が電飾で彩られます。奇麗ですよね、あれ。 で、普段だったら絶対電飾されない様な物にあのイルミネーションを施したらどうなるでしょうか? 気になったのでやってみました。
(text by 住 正徳)
最近の電飾ライトはLEDタイプが多いらしいです。熱を出さずに発光するので草木を痛めずにすむし、電気使用量も普通の電球より少ないのだとか。
六本木ヒルズ周辺のイルミネーションも青と白のLEDで相当ロマンチックな事になっています。
この六本木ヒルズの雰囲気に習い、僕も青と白のLED電飾を購入しました。携帯用のバッテリーも用意して、早速夜の街に繰り出します。
長い間路上に放置されているのでしょう。かごいっぱいにゴミが溜まってます。 こんな淋しい雰囲気の放置自転車にイルミネーションを施すと…
もうこのままエレクトリカルパレードに出てもおかしくないと思います。放置自転車なのに。
この要領で、街中に夢と魔法をかけてまわります。
錆び付いた電力量計が
夢と魔法の電力量計に。
「ドロボーに注意」って貼られたり、犬におしっこをかけられている電柱を、
夢と魔法の「ドロボーに注意」に。
少し傾いてしまっている古びた掲示板が、
エレクトリカルな掲示板に。
馬と象を模した公園の乗り物を、
エレクトリカルな馬と象に。
10分100円なコインパーキングだって、
夢と魔法で囲まれました。
ゴミ置き場も、
夢と魔法に包まれて。
電飾してもらえるのはいつも枝ばっかりなので、
逆に根っこに。
最近はめっきり利用されなくなってしまった電話ボックスが、
ロマンチックに変身しました。
撮影当日、電飾の取り付け業者を装い、ヘルメットをかぶって作業しました。 途中、住民の方から「もう何十年もここら辺に住んでるけど、こんな所を電飾してるのは初めて見たよ」と声をかけられ、「奇麗でいいね、ありがとう」と褒められました。別れ際に「ところで、あなたは区役所の人かね?」と聞かれたので、「ええ、区役所の方から来ました」と詐欺師の様に答えてしまいました。ごめんなさい。