「上海ガニって、どうしてすっごい、ぐるぐる巻きに縛られてるか知ってる?」
「ああ、そういえば縛られてるね、確かに。なんで?」
「あのカニ、すっごい脚が速くて、ほっとくと逃げちゃうんだって」
「えー! うっそーん」
去年、どっかの飲み会で、そんな話を聞いたのです。
いつ誰に聞いたのかは忘れたけど、とにかく「それ事実なのか?」と、心にひっかかっておりました。
そして今年も寒くなってきて、上海ガニシーズン到来。
じゃあ検証、してみようということで、

ばばーん、横浜中華街までやってきました!
(実は今週月曜日掲載の特集「五目しらべ」取材時、ライター高瀬さんに同行していたのでした、おもに胃袋担当として……)
どこの店先にも、こんなポスターが貼ってあります。

たぶん中華圏の人にとって「上海ガニ」って、「んあーもう上海ガニの時期かー」みたいな、季節の食べ物なのでしょう。
中華食材屋をのぞくと……おお、売ってる売ってる。

メス(母)、100グラム510円(高いのか安いのかさっぱりわからず)。
やっぱりすっごい縛られてます。

縛られまくりです。

ちゃんと活きているようです。
さっそく購入することに。
「すいませーん、これ1ぴきくださーい」

店員さんはカニをつかむと、
カニをおもむろにレジ横のハカリの上に。

148グラムで、754円でした。
「こんな縛られてて、微動だにしないんだけど……ほんとに脚速いのかあ?
うーん、なるべく早く、活きのいいうちに、ヒモといてみよう……」
と、そこらへんの道ばたにすわりこんで、袋からおそるおそる出してみました。

んー。
しかしすごい縛られっぷり。

ウラはこんなかんじ。

「よ、よし……」
思いきってヒモをときました。 |