皆さんはUSBメモリ使っておられるだろうか。近頃値段と容量がお手ごろになってきて、持っているとデータの持ち運びに便利なアレだ。
そのデザインも多種多様で、機能的にシンプルでかっこいいものから、かわいらしいキャラクターものなどもあるようだ。そのどれもこれも、非常にすばらしい。
だけど日本じゃ2番目だ。
(text by 藤原 浩一)
オリジナリティを求める旅。
今回は、USBメモリを俺専用にカスタマイズしようと思う。オンリーワンでナンバーワンなUSBメモリを作るのだ。
というのも、である。まずこれを見て頂きたい。ソリッドアライアンス社のSushiDiskだ。これをはじめて知ったときに、単純に「おー」と感動してしまった。全てのUSBメモリはもっと個性化を図るべきなのだ。そう思った。
そんなわけで、SushiDiskにインスパイアされて今回の企画を実行するに至ったのであるが、まずはじめに本物の寿司にUSBメモリを移植してみよう。
ごはん部分の上半分をかじって、そこにUSBメモリを乗せ、さらに刺身でサンドイッチにするだけ。さて、この中にすし型USBメモリが混ざっているのが分かるだろうか?
USBメモリにほんのり生臭さを残したまま、次いってみよう。
果物の秋。
すしの代わりにUSBメモリのデザインとしてふさわしいものを求め、家の中を探していたらりんごがたくさんあった。先日、1箱500円で買ってきたものだ。
よし、これでやってみよう。果物って秋っぽいしね!
しかし、気がついてみればりんごというのは体積が大きく、極めてポータビリティに欠ける仕様となっている。より体積の小さいみかんで試してみたが、焼け石に水であった。
駄目だと分かると、果物なんかには興味が一切なくなってしまった。あきっぽいのは、果物ではなくて、僕のほうであった。はっはっは。
USBメモリの天ぷら。
またUSBメモリのパートナーに相応しいものを求め、家の冷蔵庫を漁るとそこにはちくわが。
ちくわには穴が開いているのだが、これはもしやUSBメモリを入れるために作られたのではなかろうか。その証拠にサイズがぴったりだ。シンデレラの理論で言うと、これはもう即結婚である。
一瞬の気の迷いで、とりあえず容赦なくてんぷらにしてみることにした。良い子はもちろん悪い子も含めた全人類は真似しないで欲しい。危険だと思われます。
USBメモリに油がしみるのが怖いのでラップで包み、同時に揚げるときに細かなコントロールが出来るように取っ手のような部分も作った。また、USBメモリを入れた逆の側の口には、かまぼこによるふたを挿入しておいた。それでは揚げてみる。
前者の不安を払うために、やはり延長コードを用いてPCとつなげてみることにする。果たしてメモリは大丈夫なのだろうか?
ウィンドウズの画面にUSBメモリを認識したことを知らせるポップアップが表示された。良かった・・・。挿した瞬間画面がまっくらになったらどうしようかと思った。
自分でやっておいてなんだが、こんな不安感と油につつまれたUSBメモリを使いたくはない。見た目的にはとても好きなのだが、諦めて次の物件を探すことにした。
食べ物はやめる。
最初からうすうす、というかはっきり感づいてはいたのだが、食べ物は良くない。長持ちしないからだ。りんごにしろ、みかんにしろ、ちくわの天ぷらにしろ、長い時間食べずに放っておいたら、大変なことになってしまう。
うん、食べ物はやめよう。食べ物は食べるものだ。
というわけで、最後に僕が手にしたのはこれだった。
最初からここに来ればよかったのだ。万感の思いを込めて、歯磨き粉のチューブの口の部分をカッターで削り落とす。そしてチューブ中腹を切り裂き、メモリを詰め込むのだ。
で、出来たのがこちら。
USBメモリの可能性。
USBメモリはもはや3cm程にまで小さくなっている(参照)。ということは、今後は容量やスピード等の性能だけではなく、デザインにも幅が出てくるということではなかろうか。夢は広がるばかりである。しかし、様々なバリエーションの商品が市販されるまで待てない方は、自作してみてはどうだろう。
最後にひとつ。今回この提言をするに当たってSushiDiskの他にもうひとつ動機となるような商品があった。USBメモリのデザインの多様性はこれを先駆けとして花開いていくのだと確信している。それは、これだ。どう見てもコスプレです。本当にありがとうございました。