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コネタ


コネタ778
 
ゆみ止めスースー対決

これは自慢なのだが、非常に蚊に喰われやすいたちなのだ。今年の夏は自宅の周りで蚊が大発生したこともあって、例年以上に喰われまくった。秋口になった今も、生き残った親玉級の大きな蚊がいて油断できない。

いきおい、虫さされの薬には大変お世話になっている。個人的にはチューブ入で刺激の少ないクリームよりも、冷たくって刺激のあるリキッドタイプが好きだ。あのスースーする感じがたまらなく気持ちいい。

一口にかゆみ止めといっても色んな銘柄が出てるわけで。どれを買おうか、いつもとっても迷う。そこで、今回は数ある薬のどれが一番スースーするかを調べたい。どれが効くかではなく、どれがスースーするかを!

(text by 古賀及子


1枚目からお見苦しい写真ですが。喰われ跡

迷う迷う迷う

昨日も喰われたよ

「どれが効くかではなく!」などと偉そうなことを言ってはじまった今回だが、本当に世の中にかゆみ止めがあって良かったと思う。

蚊に喰われ慣れている方は分かると思うのだが、あまりにもよく喰われるとかゆくなる前に喰われたことを察知できるようになる。察知したら、腫れる前にかゆみ止めを塗るといい。多少はかゆみが出るが、薬を塗らないのとでは大違いだ。

そんなわけで、自宅で、出先で、かゆみ止めは必携品であり、すぐ塗れるようにいろんなところに散らばせている。

今回エントリーしたのは、手持ちの3品と薬局で買い集めた4品の計7品。いつも悩んで一つにしぼって買っているものをごっそり買うのはすごく気分がよかった。

今後迷わず1品を指名買いするためにも今日の調査には力が入っております。といっても、比べるのは効き目じゃなくてスースー度なんだけど。

エントリーしたのは以下の薬たち! さあみんな、私をスースーさせておくれよ!

左から自己紹介してもらいます


池田模範堂 液体ムヒS
ふれこみ ぶりかえすかゆみに
自宅で使っていたもの。
時々ムヒとウナって頭の中で混じる

金冠堂 キンカン
ふれこみ 虫さされ 肩こりに
実家ではむかしっからキンカンでした。
肩こりに効くとは知らなかった。

興和 新ウナコーワ クール
ふれこみ つめた〜い かゆみ止め
小さいのが出てるので鞄にいれときやすいです。

近江兄弟社 メンターム ペンソールS
ふれこみ かきむしりたくなるかゆみに!!

「塩酸ジフェンヒドラミン、酢酸デキサメタゾン配合」と配合成分をアピール。本気な感じ。

“かきむしりたくなる”ってリアルだ

小林製薬
シャーベットスプレー カユピタクール
ふれこみ 瞬間冷却カユミを止める

初めて見たスプレータイプ。
液がシャーベット状に肌に吹き付けられる。

雪山のイラストも涼しげ

ゼファーマ マキロン かゆみどめ液
ふれこみ 虫さされ かゆみに つめたい

あの消毒液、マキロンブランドにもかゆみ止めがあったとは。
商品名のひねらなさも潔い。

薬名よりも「つめたい」ことをアピール

近江兄弟社 メンターム かゆみとバイバイ ペンソールH
ふれこみ 冷た〜い!!
前出「ペンソールS」が本気モードだったのに対し、こちらは子供向けな感じ。
   

おおっ、冷たいぞ!(マキロン試用中)


こっちも冷たいっ!(スプレー試用中)


本当は目のそばに塗って、出た涙の量で刺激を測ろうとしましたが、目の周辺には塗るなと説明書に。体は張るなとおこられた形。

とにかく付けてみます

全部が並ぶとさすがに総観だ。まずは理屈抜きで体験してみたい。片っ端から腕に塗ってテストした。

虫に喰われてもいないのに、かゆみ止めを塗るのははじめてだ。ちゃんと蚊に喰われている状態で塗るよりも、何となく塗ってすぐのインパクトが弱い。「ちゃんと蚊に喰われている状態」ってなんだ。

体感的に、一番冷たいっ! と特に感じたのは初めての体験だったスプレータイプの「カユビタクール」。

ただ、スプレーの瞬間には強烈にスースーするものの、持続性はないような気も。うーん、もう一度付けてみよう。シューッ。……うーん。

塗り薬も合わせ、繰り返し付けているうちに、何が何だか分からなくなってきてしまった。もう腕中スースーだ。テストが、無計画過ぎ。

いったんリセットするつもりで、腕をぶんぶん振り回したらさらにスースーした。あはははは。わーい。スースーだよー!

計画的にやろう

いかん、これではらちがあかない。もっと計画的にスースーを測る方法はないものか。順番に塗るのではなく、一斉に塗ってみたらどうだろう。そうすれば、瞬間的に一番スースーするのがどれかも分かるし、持続性の高いものも分かる。

さらに参考のため、今度はちゃんと説明書や裏書きを読んでdl-カンフルとl-メントールという刺激作用のある成分の多いものから順に並べてみる。

意外にも最も冷たいと感じたスプレーが一番成分は低かった。

Aから一番dlカンフルとl-メントールが多い順。A〜Fまで番号を振って、肌と対応させていきます

ついでに分かったのだがマキロン(右)はムヒの会社が製造しており、ムヒと全く同じ成分だった……!

   

ふくらはぎの面積の広さには自信がある

ふくらはぎでテスト

腕はもう既にどこもスースーだ。やむなく、ふくらはぎで試すことにした。

またもお見苦しい画像で恐縮ですが、左の写真のように、水性マーカーで薬に対応するアルファベットを書き、円の中に薬を塗って実験開始。

スースーについて、瞬発力の他、持続力も検証するため、塗ったあとしばらく置いてみる。

塗る量はポンポンポンと3回ぐらい

うっかりこの足のまま飲み物を買いにいっていた

   

うちわであおいでスースー感チェック
今、ものすごいがに股になってます


最後は栄養ドリンクのようなショットで

結果は!

一番スースーが持続した薬、その結果は非常に分かりやすかった。

キンカンがすごい。

塗ってすぐのスースー度、瞬発力についてはあまり差はないように感じたが、持続力に関してはずば抜けていた。キンカンを塗った部分がいつまでもスースーしている。

子供の頃はよく虫に喰われるとすぐにかきむしってしまい、そのあとでキンカンを塗るとしみてしみて毎回半目になったのを思い出す。

見てみると、成分は例の刺激成分の他に、アンモニア水、サリチル酸、トウガラシチンキとある。調べてみたらこれがどれも清涼感を出す成分だ。

肩こりに効くというあたり、他のかゆみ止めとは別の土俵に立っているようにも感じる。

そんなわけで、今後とも虫に喰われずともスースーしたいときはぜひ、キンカンを塗ろうと思う。

蚊との戦いの日々もあと少しで終わりだ。かゆみ止めたちよ、今年も本当にありがとう。来年もよろしくな!

 

 

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