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コネタ


コネタ762
 
長崎の街で一体何が起きたのか?
立ち尽くす警官

紛争? 暴動?

街中に散乱するゴミ。
その傍らには警官の姿が。

写真は長崎市の中心部で撮ったものである。
一体、長崎の街で何が起きたというのか?

T・斎藤

長崎市の写真です

まずは、説明は無しで写真をご覧ください。

一体、何があったというのか?!


もうもうと立ち上る煙、飛び散る火花、警察の車両

こちらは長崎県庁の庁舎前

陸橋は通行止

道路中に散乱する…爆竹の残骸。

内紛でも起きたかと思った

さながら、
「長崎で内紛でも起きたのか?」
といった感じだが、これらは毎年8月15日に行われる
「精霊流し(しょうろうながし)」の様子である。


奥に見えるのが精霊船

道にある黒っぽいやつが全部爆竹の残骸

 

すごい爆音

精霊流しというと、さだまさしの
「去〜年のあ〜なたのお〜もいでが〜♪ 」
という歌が有名だ。映画にもなったので名前を聞いたことがあるという方も多いのではないだろうか?

歌のイメージから、しんみりとした静かなイベントだと思われがちだが、実際は町全体が凄い爆音に包まれる。その凄さは写真のように道路が爆竹の残骸だらけになるほどなのだ。

 

冗談抜きで耳栓は必須

耳栓は必須

というわけで、精霊流しを近くで見物しようと思ったら大げさでなく耳栓が必須アイテム。

街のあちこちで耳栓のビラが店先に貼られていた。

 

死者の霊を弔う催しです

精霊流しとは、亡くなったかたの霊を船に乗せて送り流そうというもの。毎年、新盆を迎える家が精霊船を出す。その数は長崎市内だけでも1500ほど(もちろん、年によって変わる)。

鳴り響く爆音とのギャップに、長崎人以外には最も理解が難しいイベントとも言える。有名なさだまさしの「精霊流し」はつまりその内面的な方を歌っているがゆえ、あのようなしんみりとした曲になっている。


精霊船。遠近感狂う。

上の写真、やたらと遠近感が強調されて見えるが、これは実際に先端部分が巨大に作ってあるため。なぜか精霊船はこのスタイルが主流。

精霊船には亡くなった方の生前の趣向を取り入れたりもするので、船を見れば
「あ、この人はボーリングが好きだったな。」
とかがわかる。

が、時々ポケモンが乗った船が通ったりもして、涙を誘われることも。


道が燃えてます

半端じゃない。

しかしそれにしても
毎年のことながらすごい爆竹の量である。

爆竹はみんな箱ごと燃やすのでバチバチバチバチ…と連発で鳴るのだが、中にはダンボールごと火をつける人までいて、ボワーーーン!! という音が聞こえることもある。

外国人が予備知識ゼロで来てこれを見たら、
「マジ、ヤバイ」
とか言うと思う。


 

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