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コネタ


コネタ597
 
ソースこそナンバー1の調味料だ!! 〜最強調味料決定戦〜
ソース。

ソースが好きだ。
大阪の人間はソースと小麦粉ばかり食べる。お好み焼き、たこ焼き、焼きそば、イカ焼き……。大阪の食文化は鉄板、小麦粉、ソースという三種の神器が生み出した至高の料理であふれている。
そんな場所で育った僕は今、声を大にして言いたい。ソースこそ最強の調味料なんだと。

きっとソースはもっとポテンシャルを秘めているんだ。検証してみたい。

梅田カズヒコ

ウスター、中濃、とんかつという3種類が選べるのも魅力の一つである。まるでステーキの焼き具合みたいだ。

『ソース』の名前の妙。

そもそもなぜ『ソース』という名前なんだろう。ソースとは、もともともっと広い意味を指す言葉だ。すべての調味料を総括してソースとも言えるし、インターネットのHTML言語のテキストの事をソースと呼んだりもする。

例えば、ニュースのネタ元の事を『ニュースソース』と呼んだりもする。しかし、『ソース』単体だとあの焦げ茶色の調味料の事を指す。『ニュースソース』の場合、ニュースの源流という意味合いだ。
宇宙の始まり(源流)がビッグバンだとすれば、調味料の始まりはソースなんじゃないか。と、妄想でこじつけつつ、ソースをプレゼンしていきたい。


カレー。

ここに何の変哲もないカレーがある。味はそこそこうまい。しかし、何か足りない。そんな時君ならどの調味料をかけよう? ほら、考える必要すらない。ソースだよ、ソースしかないだろう。


どばどばっと。(勢いあまってかけすぎました)
うまい!

やはりソースをかけると味がひきたつ。それでいて何か家庭的なエッセンスがあるのだ、ソースには。

僕の記憶が確かならば、昔の方がカレーにソースをかける人が多かった。今はカレーにソースをかける人は減ったと思う。若い人の間ではカレーにソースをかけるのはなんだか貧乏くさい気がしたり、おじさんっぽい雰囲気があるのかもしれない。
現代はソース受難の時代と言っていいかもしれない。
それに比べマヨネーズは現代的な気分を体現している気がする。マヨネーズはきっとポストモダン的なんだ。僕はいったい何を書いてんだか。


さしみ

せっかくソースをプレゼンするなんて大風呂敷を広げたんだからあっと驚く使い方を検証していきたい。刺身なんてどうだろう。刺身の『たまり醤油』はやや香ばしさがあって、ウスターソースっぽいとも言えなくもないのではないか。さっそく試してみた。



しょうゆとソースを用意。ソースはわさび入らず
あれ、ソースでも結構いける

 

自分自身も驚きの結果

結果から言わしてもらうと、ソース刺身、それほど悪くはないという事だ。一口目のマグロを食べて、あれ? と違和感があって、もう一口食べてみる。その違和感が気になって繰り返し食べているうちに食べきってしまった。マグロ、ハマチ、ホタテ、そしてツマ(ダイコン)に至るまで、ソースで食べられないものは一切なかった。

もし興味がおありの方は、刺身=醤油という固定観念を捨てて、ニュートラルな頭でトライしていただきたい。きっと『思ったほど悪くないな』という結果が得られると思う。レモンが入っているソースには酸味という武器があるのだ。
ワサビが無ければ醤油のポジションも危うい。

あ、ウスターソースで、付けすぎない程度に付けてくださいね。



イメージショット (ソースが欲しい!)

 

さまざまな食材で検証

さらにソースに合う食べ物を探すため、さまざまな食材で検証する事にした。
ここからは結果をより鮮明にするために『しょうゆ』『ソース』『マヨネーズ』『ケチャップ』という日本の食卓を代表する4つの調味料を同じ食材にして、おいしく食べられるかどうかを相対的に調べる事にした。


たまごやき。
こんな感じ。

たまごやき 結果

うしろでバドミントンを楽しんでいた外国人のラケットがこちらに飛んできた。警戒しながら近づく外国人。「すみません」と謝っていたが、表情は「飛んじゃいけない人のところにラケットが飛んでしまったなー」と言っていた。

ソース (お好み焼きを彷彿とさす)
醤油 (いつもの味)
ケチャップ (スクランブルエッグの味だ)
マヨネーズ (たまごパン?)

ここから分かるのは調味料の事よりも何よりたまごやきの食材としてのポテンシャルの高さだ。何をつけてもうまい。まるで調味料によって存在自体を微妙に変えているようでもある。
たまごやきは日本のテレビ界で言えば関根勤さんのような存在だ。どの司会者であっても、うまくまとめる。



スパゲティ。

スパゲティ 結果

ソース (うーん、なくはないけど)
醤油 × (なんだこれ。弁当ひっくり返したみたい)
ケチャップ (よく考えれば当たり前か)
マヨネーズ (なくはないが元の方がうまい)

万能の調味料醤油に陰りが。ケチャップの1位は置いといて、ソースとマヨネーズは永遠のライバルと言えそうだ。


ポテトサラダ。

ポテトサラダ 結果

ソース (うん、うまいぞ。味にワンポイント)
醤油 × (だから誰だ、弁当ひっくり返したのは)
ケチャップ (ケチャップは食材を選ぶぞ)
マヨネーズ

(うまい、あたりまえ)

いよいよソースの本領発揮。もともと食材に使われているマヨネーズをのぞけば単独1位だ。


餃子。

餃子 結果

ソース (うん、悪くないぞ。中華系と愛称良し)
醤油 (やや物足りない気もするが良い)
ケチャップ (そんなに悪くないんだけどね)
マヨネーズ

(意外にそれほど悪くない)

いよいよソースの本領発揮。もともと食材に使われているマヨネーズをのぞけば単独1位だ。


チーズ。

チーズ 結果

ソース (和洋折衷とはこんな感じだろう)
醤油 (意外に合うぞ。見た目は醤油バター)
ケチャップ (オーソドックス)
マヨネーズ

(白と白で見た目の愛称も良し)

チーズもあまり調味料を選ばないようだ。


こんな食材でも試してみました。

  豆腐サラダ ニラレバ 肉団子
ソース
醤油
マヨネーズ
ケチャップ

ソースの魅力を検証するはずが、食べ比べ企画に……。

最後に○△×の数を数えてみた。

ソース ○6コ △2コ
醤油 ○6コ ×2コ
マヨネーズ ○5コ △3コ
ケチャップ ○4コ △4コ

そんなわけで僕の中での調味料ナンバーワンは無事ソースに決定しました。
自分勝手な企画のような気もしていますが楽しんでいただけましたらうれしいです。

よく『○○には○○でしょ』(例)「焼き鳥は塩でしょ」という話をいろんな場所で聞くが、どの食べ物に何をかけるかはその人の自由だ。オリジナリティあふれるチョイスをお願いしたい。

ソースにはさまざまなスパイスが!

 

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