今年も花見ができませんでした。
寒風の中、2月に十月ザクラの花見をして以来、花見をできぬまま、桜の季節が終わってしまいました。過ぎ去った桜を思い、ぼんやりと花見のリベンジを考えていたところ、近くに「のだふじ」という有名な藤のスポットがあるではないですか。
ここはひとつ、桜の代わりと言ってはなんですが、藤の花で花見を楽しみたいと思います。
(八二一)
大阪市福島区、下福島公園は、有名な藤の名所なのです。
その藤は、「のだふじ」と言われ、約600年も前から美しさを知られているそうな。昔から、「吉野の桜」「高雄の紅葉」とともに三大名所と言われているほど、由緒ある藤なのです。そんな名所だったとは。
昔は、野田の藤見物が盛んだったそうですが、今は、のんびりとしたもんです。シートを敷いて場所を取りあったり、お酒を飲んで舞い踊ったりの盛り上がりは全くありません。そうか、のだふじ、穴場です……。
花見といえば、あれをやりたかったのです。夜ザクラならぬ、夜フジ見物。夜の花をゆっくり堪能して、花見気分を盛りあげたかったのです。
そして、やってきました、夜の下福島公園。昼も人は少なかったですが、夜は人っ子一人いません、と思いきや、ジョギングするおじさん、ウォーキングするおばさんで、ひっきりなしに人が通っています。
12時まわってますよー。
ストロボに浮かぶのだふじ。夜の花見っていいもんです。
昼間の藤は、淡い紫が奥ゆかしげで、爽やかな印象でした。夜の藤は、青みを増して、大人色。別の顔を持ってたりして、やるな、藤。
夜食におにぎりを買ってきました。縁石に座って、おにぎりを藤の下で食べます。
満開の藤の花の下でいただくおにぎり。ツナマヨネーズ、結構うまい。けど、薄ら寒い。しょぼい。けっこう淋しい。
う〜ん、藤の花を独り占めしても、淋しさは否めません。やっぱり花よりだんご。花見には、美味しい弁当が必須と痛感しました。次回は、スーパー玉出のおいしいお弁当を持ってお花見をしたいと思います。