県外から沖縄に来ている友達が言っていた。
「沖縄であり得ないのはさあ、道に肉とか落ちてるところだよねー」 「だ、だよねー」
そのときは特に何も思わずそのまま流したのだけど、なにか釈然としないものが頭の片隅に残っていた。
肉が
道に
いやさすがにそれはあるまい。だけどここは沖縄、もしやと思い下を向いて歩いてみました。
(安藤 昌教)
ゴミ多いです
普段は気にもしていなかったのだが、改めて道に落ちているものに注目しながら歩いてみるとなんとゴミの多いことか。タバコの吸殻や空き缶、店のチラシやら鉄製のなにやら部品、一度目がゴミモードに入ると次から次へとゴミばかりが視界に入る。
だけど肉は落ちてません
家の近所を歩いてみただけなのだが、そのゴミの多さには驚いた。中にはセーターとか、その他にも写真に撮るのがはばかれるような物までいたるところに落ちている。だけどいくら目を凝らして歩いていてみても肉は落ちていない。
県外から来ている人は、沖縄にきれいな海とか青い海とかそういうイメージを抱いている場合が多い。確かに空は青いし海はきれいなんだけど、実は足元を見るとゴミも多いのだ。そのギャップが強く頭の中に刻み込まれた結果、道に肉が落ちている、なんて都市伝説みたいな噂が広がったんじゃないのか。
そう自分の中で半ば結論付けて帰ろうとしていた矢先の出来事だった。
肉、おちてました
道の脇になにか肌色のものが落ちていた。まさかと思って近づくと、肉だった。
肉は本当にもろに肉だ。あまりに肉なのでそのまま写すと気分を害す人もいるかと思い、そばに咲いていた花にフォーカスを合わせてみた。見た感じ鶏肉のようだ。から揚げとかにする肉。大人のこぶしくらいあろうかという肉。やらせでも仕込みでもなく、本当に道に肉が落ちていた。
噂は本当でした
肉は本当に道に落ちていた。前にこの話をしていた友達もおそらく同じような光景を見たのだろう。それにしても誰がどういう状況の下で肉を道に落とすのか。それは僕の想像力をはるかに超えている。いつか人が肉を落とす瞬間を捉えることが出来たらまた報告したいと思う。沖縄に来る機会があったら、肉を踏まないように気をつけてください。