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コネタ


コネタ414
 
デコ携帯でギャルの気持ちを味わいたい

ギャルの聖地・渋谷109を、定期的に見学することにしている。

……という話を、先日、男性の友人(20代後半)に言ったらば、
「うそ、オレ、中に入ったことないよ」と言われた。
「ああー、男の人は用事ないよねえ。行くのは、上のレストラン街くらいかー」
「どんな感じなの、中って」
「もうねえ、テンションが高いのよ。お祭りみたい。ギャル服屋とギャル小物屋さんがみっしり詰まってるわけなんだけど、それぞれの店が、それぞれの趣味にあった音楽を、でーーーっかい音でかけてんの。一歩あるくと、べつの曲が聴こえてくるという。しかも、もちろんアッパーな曲ばかり、トランス系の」
「ディズニーランドみたいだね」
「そう、遊園地っぽい。目に入ってくるのも、アッパーなギャル服ばかり。ヘソや肩が出て、靴の先はとがってて……。そこに完成度の高いギャル店員さんがいて、ギャルに接客してるという」
「すごいなあ」
「行くと疲れるよ」
「じゃあ行かなきゃいいじゃん!」
「いや、でもなんだか、観察しておきたいんだよねえ……」

(text by 大塚 幸代

というわけで、先日もブラリと歩いてきたのだ。
相変わらずの喧噪の中、今回、とくに派手な店を見つけた。



キラキラキラキラ、ラインストーンの、安っぽいきらめきの洪水!
なんだ、こりゃ。


なんかもう、

大変なことになっている。

あとで調べてみると、これは「デコ携帯」(デコレーション携帯電話)と呼ばれているもので、ギャルの間で流行っている文化らしい。
おそらく、ネイルアートからの流れで、こういうのが産まれたのだと思うが、しかしスゴイ。
こんなの持ってる友だち、少なくとも私の周囲にはいない。

よし、そうだ、自分でやってみよう! ギャルギャル、ギャルごっこだ!



と思い立ち、材料を新宿オカダヤで買ってきた。
ボンド売り場には「デコ携帯にはコレ!」というポップが付いていた。本当に需要があるようだ。

で、作業をはじめたのだが……。



綿棒で接着剤を付け、ラインストーンを配置。うーむ。


……すっかり忘れていたのだけれど、私、指先が不器用なのだ。
ギャルってみんな器用なんだろうなあ、器用じゃないとギャルになれないよなあ、化粧法とか髪の毛とか、ディティールを詰めていくのがギャルの美学っぽいよなあ、などと想像しながら、苦労して作業すること小一時間。



こんなんできました。

……なんか違う。ギャルっぽくない気がする。
まあ私はギャルじゃないので、仕方のないことなんだが。

これからも109を観察していきたいなあ、スキあらばギャルになりたいもんだ、と思いながら、携帯を眺めたりしている。
今度これを、109に行ったことのない友人にも見せたいと思う。ウケてくれるかなあ。


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ライター大塚です。実は今週末、2/11(金)深夜24時から放送のネットラジオ「
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