文房具売り場において、 ボールペンやシャーペンなどの ペン的文房具のふもとには 必ず設置されている 試し書きの紙。
本来は そのペンがどれほどの書き心地かを確認するための スペースとして設置されているものでして、 みなさんもペンを買いに行った際には きっと試し書いてみた経験が あるのではないでしょうか。
そんな試し書きですが、 何の意図もなくペンが赴くままにサラッと記される この試し書きにこそ、 その人の潜在的な本性が 具現化されうるといっても 過言ではないのです。 (ヨシダプロ著 「試死餓鬼」 民明書房刊より)
というわけで今回は そんな試し書きから垣間見られる 人々の人間模様を 紹介していきたいと思います!
(ヨシダプロ)
あいうえお。
まぁ試し書きには王道の言葉でしょう。
あいうえおが 異常に書きにくいペンって あんまり購入したくないですものね。
絵文字ネコです。
アナログだと にゃんとも違和感がありますが にゃんともかわいいです。
そう言われてみると たしかにみんな 必死になって試し書いているような気がしました。
来たようです。
それにしても 最近の試し書き業界ににおいては、 あのネットの2ちゃん用語が やたら多く見られました。
もはや掲示板に描く感覚で みんなこの現実世界に書き残しているのです。 文房具屋は今 リアルとバーチャルが倒錯した マトリックスな世界になっているようですね。
東北楽天ゴールデンイーグルス。
試しに これを書くという姿勢 ステキです。
さては これからこの字を書くことになる事態があるのでしょうが、 いったいどんな事態なのでしょうか。 興味津々です。
さては ミキティ氏でしょうか もしくは ほりえもん氏でしょうか。 興味津々です。
永六輔です。
やや見にくいですが よく見てみると どう考えても 永六輔と書いてあります。
なぜでしょう。
よほどのことでもないかぎり 試し書きで永六輔と書くことはないものです。
さては本人でしょうか。
ラジオ「永六輔の誰かとどこかで」も絶賛放送中です。
「優勝」 じゃなくて 「Aクラス」 と書いているところに 真のファンらしさが垣間見られます。
中 中 中。
まるで ラーメンマンの 満員電車のようです。
こんなに「中」だなんて いったい何があったのでしょうか そうとう中級なのでしょうか。
試用。
試用です。
何も律儀に その行為をあらためて言語化しなくてもいいと思います。 お世話になります。
ASIAN KUNG-FU GENERATION。
僕にとっても 「報道ステーション」以上に 今一番好きな「〜ション」である 「アジアンカンフージェネレーション」。
本来これは試し書きなので、 それなら アルファベット最初の2,3文字だけでいい気はしますが、 全部書き上げてしまっております。
アジカンFANなら ぜひリライトして頂けたらと思います。
お、また同じ作者のようですが 今度はナルトのライバル、サスケ!! 今はどっかに行っちゃったけど、 はやくまた仲間たちの所に帰ってきておくれ!
お、また同じ作者のようですが 今度はナルトの、 って またナルトでくると見せかけて
はたらく自動車だ!!
ナイスすかし!!
自動車って はたらきますものね。
不穏。
何か不穏な動きでもあったのでしょうか。
この文字を書こうとしているということはきっと、 何か不穏な動きが起きていることを 誰かに書いて伝えたようとしているからなのであり、 これはなかなかの緊急事態です。 大事に至るまえに未遂でとどめたいものです。
多摩市。
たしかに ここは多摩ですが、
「多摩」だけじゃなく 「多摩市」と 「市」まで書いているところに
ただの冷やかしではない 多摩への本気具合が伺えます。
漏れるらしいです。 試し書いた瞬間から 漏れ出してきたのでしょうか。 なかなかのダメペンです。
●作品No.18
「齋」です。
難しい「斉」です。
右の方で「斉藤」と試し書いてあるように 斉藤さん宛てに何かを書こうとしているようですが、 容易な「斉」でいかずに あえてハイレベルな「齋」で挑もうとしています。
そのうえさらに 「澤」。 「斉」のみならず「沢」までも、 ハイレベルな「澤」の方で立ち向かおうとしている様子が伺えます。
かなり志の高い方のようです。
●作品No.19
ドイツ語です。
大学の第2外国語として なんとなく学んだレベルではない 流暢な書きっぷりです。
相当なゲルマン魂が垣間見られます。
●作品No.20
これを ボールペン書いてなかったら なかなかのものです。
●作品No.21
笑いごとじゃありません。
●作品No.22
了解しました。
●作品No.23
よろしくおねがいいたします。
●作品No.24
よかったですね。
●作品No.25
そしてついに 試し書きの場で 恋が芽生えたのでした。
はい。
以上 いかがでしたでしょうか TOKYO試し書きMAP。
試し書き業界において 毎日こんなにも 試し書きドラマが 繰り広げられていたのですね。
というわけで みなさまも 今すぐ文房具屋に 試し書きしに行ってみていただけたら幸いです。
お忙しいところ大変恐縮ですが どうぞよろしくおねがいいたします。 ではまた失礼致します。