広告タイプ
広告が入らないのなら、自分とこの広告をしてしまおうというタイプである。こうきくと「無難じゃないじゃん」と思うかもしれないが、実はここに最もコンセプチュアルな無難の思想が存在するのだ。
いうなれば「木を隠すには森の中へ」という思想である。広告のスペースになにが入っていたら最も違和感が少ないか?そう、もちろん広告が入っている状態が最も違和感がないはずだ。広告が入っていれば人は自然と無視してくれる。なんか言ってはいけないことを言いましたかね。
ケース14を見てもらえればよく分かるだろう。大きさも控えめに「電車に乗って旅に出ませんか」という趣旨の広告が入っている。ぜんぜん目に留まらない。風景や幾何学模様とは別の次元の無難世界がここにはある。
ケース15も同じような趣旨の広告だが、こちらはよりシンプルに文字中心の構成。生気のないブルーの色使いも無難を演出。ミニマルなたたずまいに身が引き締まる。いつまでもクライアントが見つからずにこのままでいて欲しいと思う。なんか言ってはいけないことを言いましたかね。 |