かつては多くの長距離列車たちが長旅を終えて休息したり、次の旅に備えて整備されたりしていた基地だが、各方面に新幹線が開通し、在来線の長距離列車がほとんど絶滅した現在、基地の中はゆったりした時間が流れている。往時を偲ばせる複雑な分岐群がフルに活動する日々はまたやってくるのか。薄暮の空の色が、広大だけど閑散とした基地の光景と調和して、少し物悲しく、でもかっこいい写真が撮れたと思う。(尾久車両センター/JR東日本)