人生を背負ったおっさんの背中ほどかっこいいものはありません。 その足取りは一歩一歩確実に前に向かって進んでいました。僕は写真を撮らせてもらった後、おっさんが人ごみにまぎれて見えなくなるまで、その場から動くことができませんでした。 おれにもいつか、あんな風になれる日が来るのだろうか。 僕がおっさんの背中を追い続けるのは、憧れとほとんど同じ感情なのだと、この背中に悟らされました。