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缶詰ポータル
  2012年、ゴールデンウィークは缶詰が熱い!

4/29 11:00〜5/6 9:00まで、毎時1缶詰から2缶詰のレビューを更新していきます。
しょっぱいの、あまいの、日本の、海外の、肉、魚、野菜、果物……。
幅広い缶詰情報をどうか受け止めてください。

この苦みをこだわりと感じる人へ「デミグラスソース特選」

この苦みをこだわりと感じる人へ「デミグラスソース特選」

続いての缶詰は、ハインツのデミグラスソース。しかも特選。特別に選ばれたと書いて特選だ。自ら特選を名乗るなんて、なかなかの自信である。デミグラスソースを使う料理を作った記憶がまるっきりないので、この缶詰を使うのは人生初の経験だと思う。

ラベルに載っているおいしそうなビーフシチューの滑らかさをイメージしながら缶を開けたら、ドシャっとゼラチン状の塊が出てきて焦る。コクのあるカニミソみたいなヴィジュアルだが、本当にこれはドミグラスソースなのだろうか。

この苦みをこだわりと感じる人へ「デミグラスソース特選」
洋風煮こごりみたいなのが出てきた

ちょっと味を見てみると、しっかりとした肉や野菜の旨みの後からくる、煮詰めすぎて焦がしてしまったような苦味に戸惑う。この苦味、肉じゃがやカレーだったら失敗なのだが、特選のデミグラスソースにおいては、これが正解なのだろうか。

使い方がわからなかったので、深く考えずにラベルに書かれていたビーフシチューを作ってみたのだが、缶詰を使ったレシピなのに、忠実に作るとトータルで2時間以上も煮込まないといけない大作だった。

しかも市販のルーを使ったビーフシチューなら、最後にルーを溶かせばいいのだが、この缶詰のレシピだと、デミグラスソースで具を長時間煮ることになるので、ちょっと目を離すとすぐに鍋底が焦げそうになる。ただでさえ苦み走ったソースなのに、これ以上苦くなってどうする。

この苦みをこだわりと感じる人へ「デミグラスソース特選」
おいしそうにできました

どうにか焦がさず出来上がったビーフシチューを、当然のようにご飯にかけて食べたのだが、これがビックリするくらいに合わなかった。なるほど、ちゃんと作ったビーフシチューは、ご飯に掛けちゃだめだったのか。

どこかのデミグラスソースが自慢の洋食屋で食べたビーフシチューが、確かこんな味だった気がする。そのときは「なにこれ苦い!」と思ったものだが、今思えば私が本物の味を理解できない若輩者だったのだろう。正直にいえば、今でもこの苦さを理解できないのだが。

購入価格 328円
メーカー:ハインツ

玉置豊

( 2012/05/02 23:00:00 )



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