開けてみると、本気っぽい赤さの油がイワシを包んでいる。そうとうやる気の赤さである。
ネコでいえば、尻を小刻みに振りながら頭を低くして、いまにも獲物に飛びかかろうとしているような状態である。ネコとはいえ、あの状態で飛び出したのに踏まれるとけっこう痛いので油断できない。
話がそれてしまった。話を戻そう。 赤いの油の中から1匹とりだして、はしで半分くらいにして口に入れる。
辛さは全くなかった。唐辛子の香りだけがして、むしろさわやかだ。 イワシもすごくおいしい。少し塩が強めのところなど、パンにも負けないぜという気概を感じる。 うっすらと、この赤さは何用だ、と思わなかったわけではないが。
製造国を見ると、フランスだった。これがエスプリなのかもしれない。 赤いのに辛くない油。これがフランス魂だ。おしゃれ。
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