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ローソン和風ツナマヨ

ローソン和風ツナマヨ
和風ツナマヨ ローソン 116円(いま東京は雪が降っています!)

風邪をひいた。
健康だけが取り柄なので、その久々の風邪に自分でも驚いてしまった。風邪をひいたと自覚する前日は雪が降っていたのだけれど、暖かいな〜と思い窓を全開で掃除機をかけたりしていた。

てっきり雪にテンションが上がり寒くないのだと思っていた。
しかし、いま考えるとあの時すでに風邪をひいて熱があったのだと思う。雪が降って暖かいはずが無い。しかも、掃除機なんて滅多にかけないのにその日は絶好調でかけていた。風邪のせいでそういう気まぐれが起きていたのだと思う。おかげで部屋が綺麗だ。そう思うと風邪も悪くない。

風邪を自覚したのは埼玉・秩父の山奥だった。
ふら〜と出かけた秩父の奥の方で「風邪だ…」と自覚した。気分が悪いのだ。今にも吐きそうなのだ。喉に饅頭を詰まらせた人がお茶を求める勢いと同じ勢いで吐きたいのだ。ただその時はバスの中にいたので必死で我慢した。饅頭を詰まらせた人だったら死んでいたと思う。こちらは吐き気なので死なずには済んだ。しかし、どんどんと吐きたい願望は増してくる。人間の三大欲求は「食欲」「睡眠欲」「性欲」らしいが、その時の僕は「吐きたい欲」が小学生の徒競走に混じって走るボルトくらいにぶっちぎって1位だった。

ふらふらになりながら降りたバス停の横にあるトイレで吐いた。
念願だった「吐く」を行ったが爽快感はない。風邪だからだ。そこはひどく寒くトイレの外は歩くのに難儀するほど雪が積もっていた。凍結防止なのかトイレには電気ストーブが置いてあってスイッチを入れてから吐いた。

吐き終わり電気ストーブの前にしゃがんだ。
全然温まらない。震えが止まらない。風邪だからだ。吐いたのはバスに乗る前に食べた「うどん」だった。食べた時は風邪だという自覚は無かったのでなんとなく食べたのだけれど、風邪をひいた時に食べる代表的な物の一つ「うどん」を吐くとは大変だと思った。死ぬのか、と思った程だ。

しかし、同時にもったいない、と思った。
その「うどん」は450円も払って食べたうどんだった。次の瞬間には「オレは大丈夫だ」と思い直せた。もったいないと思う内は大丈夫だと思ったのだ。450円も払って食べたうどんを吐いたおかげでそう思えたのだ。5円チョコならそうは思わない。そのおかげで家まで帰ってこれた。やっぱり「うどん」は風邪の時に食べておくべきだと改めて知ることができた。

そして「和風ツナマヨ」は元気になったら食べたかったおにぎりだ。
ダシのきいたご飯とマヨネーズと混ざったツナが絶妙。その若干の油っぽさが、バンビのようにか弱い感じになった体から回復しだした時にちょうどいい。実に美味しくもう一個食べたくなる。これは絶対に吐かない。もったいないから。吐くとツナの神様に怒られそうだから! ( 2011/02/14 21:00:00 )




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