例えば洞窟探検に来たとき、食料をうっかり地上に忘れてきてしまうということはあるだろう。探検隊あるあるだ。 そんな時、手持ちの荷物の中でなんとかする方法を一つ覚えておけば、生還率もぐっと上がるというもの。今回はそんな生き延びるためのTipsをお伝えしたい。
あらこんなところに鉛筆が さて、洞窟に来てみたものの、うっかりカバンに食料を入れ忘れてきたとしよう。
20年ぐらい昔、冷蔵庫をのぞきながら「あらこんなところに牛肉が」と歌うCMがあったが、気分としてはそんな感じで、筆箱の中に鉛筆を発見した。
鉛筆は初心者でもコツさえつかめば調理が簡単で味も良く、おススメの食材なのだ。
鉛筆、その調理方法 調理と言ってみたが、実はそういうほどの手間もない。簡単な鉛筆の削り煮を紹介したい。
ポイントは2つ。切れ味の落ちた刃物で削ることと、材料の鉛筆を選ぶことだ。
鉛筆は煮るのに時間がかかる。調理時間短縮のため、まずは鉛筆を削ろう。この削ったいわゆる削りくずの部分をいただく。
ここで最初のポイントだが、削るときはできるだけ古い刃物を使ってもらいたい。できれば懐かしのボンナイフ(またはミッキーナイフ)のようなものが良い。
さて、削りくずの中から芯の部分をできるだけ取り除いて(食べられなくはないが、少し苦味が出る)、ひたひたの水で煮ていく。
さて、2番目のポイントとして鉛筆を選ぶという話だが、美味しくいただくためには、できれば三菱ユニ、もしくはハイユニを使って欲しい。 ユニのあのえんじ色の塗料が、ここで煮込むことにより水に溶け出して、全体的に美味しそうな色合いに仕上がるのだ。
調味料などは必要ない。 鉛筆はじっくり煮込むことによって甘みが出てくるのだ。
あとはこのまま弱火でことことと2時間ほど煮れば、しゃきしゃきとした食感も楽しめる、鉛筆の削り煮の完成である。
鉛筆の削り煮、完成
鉛筆の繊維のシャキシャキ感は残りつつ、塗料の煮汁を吸って柔らかく煮あがっている。 味も、塗料に含まれている塩分と木材の甘みが噛むたびにじゅわっと口の中に広がり、ご飯のおかずにもなりそうないい塩梅だ。できれば七味なんかをパラリとふるとたまらないんじゃないだろうか。
洞窟探検で筆箱しか手元にないとき、ぜひ試していただきたい。
鉛筆以外にも、消しゴムやシャーペンの芯、竹の定規などは調理しだいで非常に美味しい料理になる。 いざ手元に食材が無いというときでも、あわてずに筆箱の中を見回す余裕さえあれば楽しい探検ライフが送れるということを、忘れないで欲しい。