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2011年総集編
 
工作の合間には初恋の話を〜2008年総集編4

この工作がひどい!2011

石川:次は、今年ひどかった工作記事ランキングです。


2011年 酷かった工作記事ランキング

1.機械で練った水あめが、こんなにおいしいなんて…

2.オオカミはいかにしてわらの家を吹き飛ばしたか

3.優雅な朝になる二度寝防止マシーン

4.うろ覚えが正しいか判断してくれるマシーン

5.爆走!自走式スチロールカッター

6.ミニ三十三間堂を建設する

7.分冊百科を一号だけ買って組み立てる

8.ボンドでかっこいい標本ができるか

9.人形の首を回してクール・ジャパン

10.粘土板にどうでもいいことを書いて残したい


できたら「できた!」って言おう

石川:工作が酷すぎて逆におもしろいパターンですね。これはもう、今年は斎藤充博さんの独壇場なんですよ。作品数が少ないので2本しか入ってないんですけど、存在感で言えばダントツ。
乙幡:題名からして、もやもやしますね
石川:「こんなにおいしいなんて…」
乙幡:他のって、いちおう言い切ったり、体言止めじゃないですか。「いかにして・・・か」って。
石川:問題提起だ。
乙幡:ローマ人か。
石川:ははは。哲学ですよ。
乙幡:いかにして吹き飛ばせりしか、ですね。
石川:やってることもなんか謎解きっぽいんですよね。縄買ってきてほどいたり。
乙幡:でもモーターは使えてるんだ。あ、ここにも「できた!」が。
石川:モーター使う人はみんな「できた!」って言う。


「できた!」と記事には書いてあるがなにやら垂れている。機械で練った水あめが、こんなにおいしいなんて…(斎藤充博)

こちらにも「できた!」が登場。自信がついてきたのか写真がでかい。オオカミはいかにしてわらの家を吹き飛ばしたか(斎藤充博)

乙幡:工作記事って、完成シーンをどう書くか迷いませんか?「完成した」だけだとあれかなと思うんだけど、でも「完成した」しなーと。
石川:あー、迷います迷います。「バーン!」とかでお茶濁すことありますよ。
乙幡:ドヤ!って感じなのか、おずおずなのか決めかねる。
石川:わざとテンション下げて「はい完成」とか。
乙幡:そこで尾張さんや斎藤さんみたいに、「できた!」って叫んじゃえばいいんですね。できたんだから。
石川:「できた!」って叫んでる写真入れましょうよ、今度から。完成品見せなくていいから。
乙幡:あ、それいい!
石川:砂浜とかで「できた!」って叫びましょう。
乙幡:家で作業やってんのに。
石川:海外旅行行ったときとかに、「できた!」だけ撮りだめしておくといいですね。グランドキャニオンとか、アンコールワットとかで。
乙幡:それだけつなげると感動の動画になりませんかね、マット君みたいに
石川:なりますね。あいつただ踊ってるだけじゃないですか、こっちはもう、「できてる」わけですからね。
乙幡:あいつて。


人間が挫折するところを見たい

乙幡:このランキング、地主さんと小柳さんも強いですね
石川:そうそう、地主さん。去年のエヴァンゲリオン以来、「下手な工作といえば」のポジションを独占してたのですが、今年になって新星・斎藤さんが登場しましたからね。
乙幡:歯噛みしてますねきっと。


バラのムチが高速回転して顔を打つ。優雅な朝になる二度寝防止マシーン(地主恵亮)

石川:あと地主さんも徐々に慣れてきて、「できた!」って言わなくなってる
乙幡:偉くなりやがって・・・


コンピューターが判定すると見せかけ、裏から地主さんがボタンを押すというフェイク。うろ覚えが正しいか判断してくれるマシーン(地主恵亮)


乙幡:失敗工作で「あー・・・」ってなるのと、「ひどい!あはは!」ってなるのと、違いはなんですかね
石川:やっぱり本気でやって失敗してるのは面白いですよね。
乙幡:そうか、本気度か
石川:本気っていうか、希望かな。「やれる!」と信じててやれないのがいい。
乙幡:一筋の光が見えてるのと見えてないのとの違いですかね
石川:人間の挫折を見たい。
乙幡:ひどい!
石川:酷い発言でしたね…。担当編集者が「人間の挫折が見たいんですよねー」って。
乙幡:昭和の文豪でも言いませんよ。言うか。
乙幡:挫折が気軽に読めるサイトですね、デイリーは
石川:スナック感覚で挫折が読めるサイトですよ、デイリー


ライフワークも失敗オチで

石川:小柳さんの工作は雑で好きなんですよ
乙幡:またひどいことをでも雑ですよね。人のこと言えないけど。
石川:ミニ三十三間堂を建設するでサイズ計ってなかったとか。


縮尺間違えてスカスカに。ミニ三十三間堂を建設する(小柳健次郎)

石川:僕もサイズとか直角測らない派なので、シンパシー感じます。
乙幡:測らないですよねーみんな。
石川:さっき2008年の総集編読み返してたんですけど、乙幡さんが「来年の目標は工作のとき下に物を敷くこと」って。
乙幡:あーあー
石川:最近敷いてます?
乙幡:敷いてます!目標達成しました!
石川:すごい!3年前の目標ですけど。
乙幡:今年やっと、ラフを描きはじめました
石川:おお、確実に進歩してるじゃないですか。来年はCADですよ。
乙幡:CADやっても、たぶんモーター回んないままだと思う。
石川:工程だけ増えていって、さいご結局できるのはすっからかんの三十三間堂。
乙幡:確実に、その間何かありましたっていう
石川:工程増えたぶん、連載にしましょうよ。10回シリーズとかで。さんざん引き伸ばしておいてさいご結局失敗するっていう。徳川埋蔵金発掘作業みたいな。
乙幡:坂の上の雲みたいに、1年ごとに
石川:本気のライフワークだ。
乙幡:3年かけて、サイズがあわない。
石川:途中で子供生まれたりとかして。
乙幡:性格もすっかり丸くなり。
石川:きりがないから次いきましょうか。(笑


2012年はサーモグラフィーだ

乙幡:人形の首を回してクール・ジャパン、なんか変に感動したんですよ。
石川:ははは。
乙幡:回り映えするかどうかで人形を選んだことありませんし。
石川:テクノロジーの高低をまったく感じさせない工作でしたね。
乙幡:こんな、技術あふれる世の中で、なんで首まわしてんのか。
石川:頭まわるのもおかしいんですけど、回転の振動で人形がガクガク移動してくのがやばい。こういう異次元っぽい工作もっと開拓していきたいですね。
乙幡:そうですね、飯の食える範囲でやっていければと思います。


人形の首がぐるんぐるん回る(だけ)の異次元工作、人形の首を回してクール・ジャパン(大北栄人)

石川:そうだ、1個だけ言いたい事があって、みんな部品焼きすぎなんですよ。
乙幡:怒ってる。サーボ大臣が。
石川:いたずらに電池を増やして部品を焼き切るという事例が…。さっきの地主さんのとか、未遂ですけど小柳さんの爆走!自走式スチロールカッター


「発泡スチロール次第では切れる」という微妙な到達点。爆走!自走式スチロールカッター(小柳健次郎)

乙幡:ライターんち指摘して回ればいいじゃない!
石川:拍子木もってね。夜回りしますよ。「電池いっぽん過電流のもと」
乙幡:あれって冷やっとしますよ。家の中で高温が変なとこから出ると。
石川:あのシーンの写真だけサーモグラフィーで撮りたいですね。部品のとこ赤くなってて、乙幡さんがヒヤッとして青くなってる。
乙幡:今年は3DポータルZがあったから、来年はサーモポータルZ作りましょう。
石川:いいですね、めがねも要らないし。やりたいです。
乙幡:サーモカメラ買ってください、編集部で。なぜ今なのかさっぱりわかりませんが。
石川:全然流行ってないのに。


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