遠くの友人を観光案内する場合、穴場へ連れて行ってあげたいな。などと考えながら、どこ行きたい?って聞くと、道頓堀や通天閣とベタな答えが返ってくる。
折角地元に来てくれるんだから、地元の人だからこそ出来る案内を!って思うけれど、それよりも王道の、ベタな観光名所を案内した方がいいのか。
僕自身なら王道か、穴場か。どっちが楽しいだろう。いつも適当な所をフラフラしてるだけだから分からない。実際に王道と穴場を案内してもらってみて試してみよう。
(尾張 由晃)
案内してもらうだけだから、嬉しい
東京に行く機会があったので、編集部古賀さんと土曜ライター西村まさゆきさんが王道と穴場、両方の観光を案内して下さる事になった。
穴場に行って通ぶりたい気持ちもある、ベタな所に行って、あぁここがあの有名なー。って言いたくもある。今回はその両方を案内されるだけ。自分で考えておいて、なんていい仕事だろう。
古賀さんには観光と言えばここでしょ!っていう所に案内してください。とお願いした。一体どこに連れて行ってもらえるのかなー。と、お客様気分。案内されるがままについて行くと。
あっ!あれ、見たことある!
王道観光は浅草
うんこだ!金のうんこだ!これか、ここか!とテンションがあがる。実際はアサヒビールのビルで、炎らしいのだが、うんこだよな、これ。
「これって、東京の人もうんこって呼んでるんですか?」と、古賀さんに聞いてみると「そりゃあ、もちろんうんこですよぉ!」との答え。
やっぱりそうだよな!有名なものが地方と都心の心を繋ぐ。そうか、王道に関しては話題を共有しやすいぞ。
王道のメリット みんな知ってるから話題を共有しやすい。
王道にあふれる非日常間
雷門が見えてきた。見たことある、デカイ!嬉しくなって写真を撮る。再度炸裂ダブルピース。
旅の恥は掻き捨てと言うがここではダブルピース自体が恥ずかしくない。ダブルピースの腕がピーンッてなってても恥ずかしい、じゃなくて楽しそう!だ。王道の観光地はうかれる事が許される、歓迎される。
場にも押されてうかれ気分は加速していく。
「もう、今からサビが来るからね、今までがAメロ、Bメロと来てたからサビよ、大丈夫!?歌う準備できてますか!?」と古賀さんは見えない楽器を鳴り響かせた。
なんだ、サビって。大人をここまでうかれさせるとは、王道の力は物凄い。と、思ったけれど、古賀さんは元からこういう人だったかも。
王道のメリット うかれてても許される
浅草現る
参道は本当にお祭りみたい。人が多いのはマイナスのように思いがちだが、人がいるからこその活気だ。この雰囲気は王道観光地ならではだ。
そんな商店街で、古賀さんが「あっ、浅草だ!」といってお店に駆け寄った。浅草…?
「どうぞ、こちらが浅草です」と指さしたのは犬のおもちゃ。えっ、なに…。なにが…?と、思っていたら、撮影係の土曜ライター西村さんも「あー、これ、浅草ですよねぇ!」と言い出した。
どういうことだ…東京の方には、これが浅草。関西人が「とーれとっれぴーっちぴっち」と言われたら必ず「カニ料理〜」って返すみたいな事か(そういう関西限定CMがある)。
浅草ではこの犬のおもちゃが昔からずっと売られており、そのイメージが強いらしい。東京の方にしか分からない浅草像。訳を聞いてみてもよく分からない感じが面白い。