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ひらめきの月曜日
 
なんちゃってカラスミの作り方

なんちゃってカラスミ。カズノコで作った場合。

最後にタラコ以外でなんちゃってカラスミを作った場合を紹介しておきます。


カズノコ。スーパーで売られているものは塩蔵や味付きの物がほとんどなので、一度水に漬けて塩気を抜いてから味噌の中へ。

カズノコをタラコと同じ様に漬けて乾燥させます。同じく手に入りやすい魚卵の塊に筋子がありますが、粒が大きいので止めました。

カズノコは既に一度塩漬けにされたり、味がつけられたりしているものがほとんどなので、水に漬けて塩気を抜いてから漬けました。


タラコを漬けたものと同じ味噌の中へ同様に漬けます。
10日後はこんな色になる。色はタラコよりもより本物カラスミに近い

タラコの場合と同様に味噌に入れて10日間冷蔵庫で保管。味噌の色に近づき、飴色に変色しました。元々硬さのあるカズノコなので、タラコの場合のように硬さが変わることはありません。


表面が乾くが色に変化なし。見た目だけほぼカラスミ。

これを室内と冷蔵庫内で10日間乾燥させました。表面が乾いた以外は、味噌から出した時点から大きな変化はありません。

出来上がったものを切り分けたのがこちら。


若干色が濃いが、遠目には本物カラスミとほぼ同じ。ただし、味や食感は全然違う。

カズノコで作ったものは「なんちゃって」とは全く言えないぐらいカラスミとは違う物になりました。

決定的に違うのが食感です。タラコでは、カラスミとほぼ同じように羊羹のようなネットリした感じになります。カズノコはコリコリとその食感を保っている。味も味噌やニンニクの濃厚な風味があるのにアッサリした感じです。カラスミの深みのある複雑な味とは全く違います。

カズノコをスルメや昆布と合わせて塩で漬け込んだ、松前漬けと呼ばれる北海道の郷土料理がありまして、それと似たような感じです。美味しいですが、カラスミとは似ていません。やはり、なんちゃってカラスミはタラコで作るのが最適です。

日にちはかかりますが作ってみてください。

タラコは他の魚卵に比べて値段も安く、生の物がスーパーで簡単に手に入ります。味噌やニンニクも簡単に手に入ります。なんちゃってカラスミは完成までおよそ20日かかりますが、刻んで、混ぜて、漬けて、干すだけでOK。漬けたり、干したりしている間は放っておくだけです。手間はかなり少ない。興味のある方は是非作ってみてください。

出来上がったなんちゃってカラスミは冷蔵庫に入れておけば1、2ヶ月ぐらい経っても普通に食べられます。生のままではせいぜい3、4日。漬けて干せばその20倍近く保存が可能になるのです。エコですね。

ただし、酒の消費期間が数倍短くなる問題が発生します。それは個人の意思でなんとかしてください。

なんちゃってカラスミは茶漬けにしてもうまいです。作ったらこれも試してみてください。

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