我が家では「なんちゃってカラスミ」なる物を時々作ります。見た目や味の感じが高級珍味として知られるカラスミに結構似ているのです。だから酒に凄く合います。そして、値段も安いのです。
今回は、そんな安くて高級珍味のようにうまい「なんちゃってカラスミ」の作り方を紹介します。
(馬場 吉成)
正解は右側
カラスミになんとなく似ているがカラスミではない「なんちゃってカラスミ」の作り方を説明する前に、本物のカラスミを見ていただきましょう。こちらです。
カラスミはボラなどの魚の卵巣を塩漬けした後、塩抜きを行い天日で干して乾燥させたものです。日本には中国から江戸時代初期に伝えられたとされています。中国製の墨の形に似ているから「唐の墨」でカラスミと言われるようになったそうです。
食べ方としては、そのままや軽く炙って。または、パスタなどの料理に入れて食べます。
味は程よい塩気と、魚卵の旨み。臭みの少ないチーズにも似た味わいがあります。複雑な美味しさで、酒に凄く良く合う。
凄く合うのですが、高級珍味と言われ、国産の上級品になると驚くような値段で売られています。なかなか手の出ない酒の肴なのです。
ならば自分で作ろう。しかし・・・
そんな高級珍味のカラスミ。作ろうと思えば自分で作ることが出来ます。デイリーポータルZの魚マスター、玉置さんも自作に挑んでいます。こちらの記事。
しかし、肝心のボラの卵巣がなかなか手に入らない(記事では真鯛の卵巣を使用)。卵巣を包む皮を破かないように取り扱う必要があるなど、細かい作業が生じます。
時間はかかるが手間は少ないです。
そこで、「なんちゃってカラスミ」です。
「なんちゃってカラスミ」ではボラの卵巣の代わりに生のタラコを使います。これなら近所のスーパーなどで年中簡単に手に入るでしょう。
タラコの他に味噌、ニンニク、ミリン、酒を使います。それから適当なサイズのタッパー、キッチンペーパー、ボールも用意してください。
まず、味噌をボールに入れておきます。量はタラコ1本に対して100gもあれば十分です。
続いてニンニクを微塵切りにしてボールへ入れます。摩り下ろしても構いません。
味噌へニンニク微塵切りを入れたら、ミリン、酒を入れてよく混ぜます。味噌が軽く混ぜられる程度に柔らかくなればOKです。
味噌とニンニクが混ぜ合わせられたらタッパーとキッチンペーパーを用意します。
まず混ぜ合わせた味噌をタッパーの底に敷き詰めます。
続いて味噌の上に適当な大きさに切ったキッチンペーパーを乗せます。
キッチンペーパーの上にタラコを乗せます。買ってきたそのままの物で構いません。タラコは出来れば無着色のものの方がいいでしょう。
並べたタラコの上から更にキッチンペーパーを乗せます。キッチンペーパーを乗せたら残りの味噌を上から敷き詰めます。
味噌でサンドしたタラコはフタをして、冷蔵庫で1週間から10日ほど保存します。
冷蔵庫での保存期間が終わったら次の工程に入ります。