今の五月人形は
「選ぶ人が変わった」
今は若夫婦が選び祖父母が金を出す
なぜ史実を無視したデフォルメが流行っているのか。
それは昔は祖父母が人形を選んでいたのが、近年になって両親が人形を選ぶようになったからだという。(でもお金は祖父母が)
例えば「雛人形はお顔で選んでください」と書いてある晃月人形のカタログ。そのトップに来てる顔がすごいのだ。
その名もプリンセス雛人形
「人間の顔なのに、真ん中から下にきてるでしょ。おばあちゃんはこんな顔って反対しますけど、若い人はこれが欲しいっていいますよ」
ひな人形カタログのトップを飾るこの『プリンセス雛人形』。フランス人形のような顔だ。
「例えば享保雛は江戸時代の当時一番いいと思ったきれいな人をモデルに作ったと思うんです。
でも今は西洋顔で目もぱっちりが美人の主流ですよね。だから変えていいと思うんです」
ごもっとも。これがあの五月人形をバイクにのせた人なのかと思うほど正論だ。
「小さくなった」
スペースがないし見栄えもいらない
「おじいちゃんおばあちゃんは見栄えのする大きいのがいいんじゃないかと言いますが、若い人はちがいますね」
今はみんなマンションに住んでるので、人形を置くスペースがない。
加えて、ご近所付き合いも少なくなって、ご近所さんも見に来ない。となると見栄えも気にしなくていい。
そこでうちの考えたすごいもの、と紹介されたのが『収納飾り』という台に収まる人形セットだった。
バイク、武将、ときて「収納!」でちょっと戸惑いはするけども、なるほどこれは流行るのもわかる。
田んぼからマンションへと、鯉のぼりも変わる
鯉のぼりもとにかく小さくなったそうだ。
鯉のぼりといえば田んぼに立っているものだったのが今やマンション住まい。
最大で8mあったのが今は5mが目一杯。ベランダの掲揚を禁止されるマンションも多いので、室内に飾れるものが売れるようになった。