先日、義母が住む滋賀県の日野町に行った。日野にはもう何度も行っているが、民家の庭先にタヌキの焼き物が置かれている事に今更ながら気付いた。
その事を義母に聞いてみると、信楽(しがらき)が近いからだという。あの、信楽焼の信楽だ。「行ってみる?」と言うので、折角だから連れて行ったもらった。
そこは、想像以上のタヌキ天国だった。
(松本 圭司)
信楽はタヌキだらけ
信楽は古くから焼き物の町として知られている。しかし、実は信楽のタヌキは比較的歴史が浅く、発祥は明治時代。日本全国に知られたのは戦後なのだそうだ。
「他を抜く」という語呂合わせで縁起物として用いられ、店や家の前に飾ったりするのだそうな。酒徳利と通帳を持った型が一般的と言われているが、信楽の焼き物屋さんでは様々なタヌキが売られていた。
まず1軒目のお店でタヌキを鑑賞する。
あまりに自由なタヌキたち
メスだったり夫婦だったり、子供もいたりと、タヌキの様式はかなり自由だった。赤ちゃんもいれば、ダルマもいるしカラオケのマイクを持っているのまでいる。
本当に自由だ。
本当に色んなタヌキがいたが、中でもこれは!というタヌキがあった。これまでのタヌキにはとく説明はなかったのだが、これだけはそのタヌキが「なんであるか」という説明が書かれていたのだ。
タヌキには付箋みたいな紙が貼られていて、こう書かれていた。
「ハリーポッター」
と。
更に焼き物屋さんを巡る
信楽の町は道路沿いに何軒もの焼き物屋さんがあり、どの店先にも無数のタヌキが並べられている。1軒でわりとお腹いっぱいな感じもあったのだが、他の店も廻ってみました。
色々ありすぎるタヌキたち
もちろん普通のタヌキもあったのだけど、1軒目とはまた違ったタヌキがたくさんあった。奔放にも程がある。
縁起物なのかどうなのか、よくわからなくなっていくタヌキたちをご覧ください。
ビリケンさんとタヌキをくっつけちゃったり、タヌキを黄色く塗って金運付きそうにしてみたり、途方もない自由さである。ハヤシライスにカレー掛けちゃった!みたいなタヌキたちだ。
そしてタヌキたちは更に訳わからない世界に入っていくのだった。
徳利型の貯金箱タヌキとか警官タヌキとか雷タヌキとか、訳判らなすぎるところへ、極めつけはハンタータヌキである。狩られるものが狩るものになっちゃっていいんだろうか。
まさか、タヌキが人を狩るのだろうか。かちかち山のタヌキって結構残酷なのでやりそうな感じはする(おばあさんを殺してその肉をタヌキ鍋と称しておじいさんに食べさせる話です)。
タヌキ以外にも色々いる
タヌキのバリエーションも色々である。が、実はタヌキ以外の焼き物も結構あった。今度はそういうのを見てください。
いろいろあるにも程がある。