以前のことだ。タイのUDONと呼ばれる街から郊外に出て散歩して、観光地ではない地元に根付いた小さな寺があった。
そこにはいくら奉納したという表示がいろんなところにあった。お酒や幟はないが日本と同じじゃないか。
それからアジア旅行の道中、お寺を見かけたら奉納額を見るようにした。ちょっと観光客として歩いているだけでもちらほらみつかった。
さて日本だと近所の神社や寺で数万円からあったような気がするが、他の国だと奉納金額はハウマッチ?
(ライスマウンテン)
たまたま寺にいきついた。
UDONことウドンターニーからバスの乗って、世界遺産のバンチェン遺跡というところにいった。バンチェン手前でおろされて、その先はバイクタクシーで6km。ここを訪ねた人たちの記したWEB日記でも「おっちゃんのぼったくりには気をつけろ」と書いてあって、相場もあったけど、やっぱりそれよりも随分と高くふっかけられたので、歩いたのだった。
その途中に寺があり、寄った。
よほど外国人が珍しいのか、子供に囲まれ、笑われた。ちびまる子ちゃんの時代に清水にやってきた西洋人はこんな状況だったのだろうか。
子供がついてくるのを介せず、寺に近づくと、建物のいろんな場所に「何バーツ」と書かれている。地元の人々が奉納したのか。
お金の奉納か、ひょっとしたら寄付か、ともかくタイで奉納のようなものを見て喜んだぼくは、そこからタイの隣、UDONの街からもそんなに遠くない、ラオスのビエンチャンに行き、そこで奉納っぽいものを捜した。
そしたら見つかった。あるもんだ。
ラオスでは、いろんな貨幣で奉納ができるようだ。どんな貨幣にも優しいラオス。日本円で奉納すると地元民から「誰だこれは?」と注目の的になるかもしれない。
いくつかの寺で確認しただけだけど、奉納の相場は15000円は必要だろうか。さすが首都だ、都会だ。
写真を漁っていたら、中国のチベットに行ったころの写真に、奉納を撮した写真がみつかった。
チベット仏教にも奉納があった。チベット仏教や日本の大乗仏教も、タイやラオスの小乗仏教でも、伝播の違いこそあれ、同じように人々の奉納でやりくりされているらしい。
海外でその名を残す
名を残したい人は世界各国でお寺に寄付すると名前が残るかもしれない。日本でも数万円で名前が残る寺社があるし、高級ホテル代1泊分を各地で余分に持って行って奉納すれば、その土地に名前が残せそうだ。
日本の神社で、横文字の人も奉納しているし、いいんじゃないか。横文字の人が奉納すると、リーハワードシドウェーさんしかり、外国で名を残すからこそ、その名前は現地人にとってみれば、やたら目立ちそうだ。
海外旅行するなら、観光地の寺社で奉納額を見る。これも新しい旅のスタイルかもしれない。