用途がないから廃れたのだ
この簡易コピー、何に使われていたかというと、エアチェックなど音楽を録音したテープのレーベルに、アーティスト名や曲名を綺麗に記入するのに役に立ったのだ。
同様の目的でカセットテープコピーの他に、転写用のアルファベットが印刷された「インスタントレタリング」なるものがあったが、価格も高く、また日本のアーティストでもアルファベットで表記しなければならず、そこで誰かが編み出したのがこの技だ。
当時の音楽雑誌などには、簡易コピー用の文字が印刷された専用のページなどもあった。
最近では、音楽は携帯音楽プレーヤーにデジタルデータとして記憶させて聞くのが主流なので、「カセットのレーベルを綺麗に」なんていっても伝わらないかもしれないが、あの頃僕たちはこういうことをしていたという事だけは知っていてもらいたい。
それが僕の希望だ。
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懐かしい思い出 |
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