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フェティッシュの火曜日
 
風で髪をセットする


 

朝いつもギリギリまで寝て、起きてもずっとぼんやりしていると、 あっという間に家を出なければ行けない時間になって、髪をセットしてる暇なんてない。

そこで思うのは、移動してる間に勝手にセットされないかということだ。 最近自転車通勤をしており、そのときの向かい風で髪が立つ。 それをそのまま維持できれば、わざわざ家で髪をセットする手間が 省けるんじゃないか。

それがうまくいけばより長く寝ていられることになるので、 なんとしても成功させたい。

小柳 健次郎



一秒も無駄にしたくない

この生き馬の目を抜くような現代社会に 移動時間をただ移動しているだけというのは許されない。

なによりこれから春だから出来るだけ寝ていたい。髪のセットなんかやってる暇はない。


春なので花粉症です。  


なので自転車で走ってるときの逆風を利用して 髪をセットしてみたいと思う。


自転車でそこそこの速度で走ると、
向かい風で髪が立つ。

このときの髪型がそのままキープすることが目標である。

通常の髪型はこんな。 

特に後ろめたいことがあったわけではなく、前髪が目にだいぶかかってるので印象が暗い。 向かい風の髪型が良いかどうかは別にしても、春らしく少しは明るくなりたいではないか。

スタイリングの仕方

風で髪が立っているときのまま固定したいので、整髪剤はかっちりキープするスプレータイプを選んだ。 これを頭に噴射してから自転車で走れば固定されるはずではないか。


こういうの初めて。  
顔にかからないようにしながら吹きかける。  

またどれくらいの向かい風で髪がセットできるのか調べるため、 自転車前面に風速計を設置。

さも標準装備のような収まり具合。  
両面テープで雑すぎる取り付け方してます。  


スタイリングとサイクリングって似てますよね。

長距離をまっすぐ走る必要があるので、荒川のサイクリングコースを スカイツリー方面に走りながら検証。出発地点は戸田橋付近である。

走り出して早々、やや前髪が浮き始めてきた。
そのときの風速は4.4m/s。走行速度は18km。

ハトが大量にいてびっくりしました。

この多さに驚いて立ち止まってしまったため、走り出してからまだ20分も経ってないが、せっかくだからここで髪がどうなってるかちょっと見てみよう。

全然立ってない。

まるで変化がない。むしろ元の状態からさらに固まったような気がする。 ひょっとして最初にスプレーを吹きかけた段階でセットされたんじゃないのか。 ヘアスプレーってそういうものだったんじゃないのか。

この時点で固定してる可能性高し。

開始早々そんな疑念が生まれてしまったが、 いきなりここでやめるわけにもシャンプーするわけにもいかない。 とりあえず現時点での結果として捉えて続けていこう。

 

いつまでも変わらない髪、吹かない風

その後しばら走り続けたが、やはりというかいっこうに髪がセットされる気配がない。 もうオールバックにしてやるぐらいの勢いで自転車を漕いでいるのに、 風速も全然上がっていきません。


5.5m/s。葉っぱが舞い小枝が揺れ動き、

前髪がこれぐらい浮く程度の風。

走っている最中に髪が立たないわけではない。 セットというよりは寝癖レベルだが一応は立つ。

ただこれでもずっと保つには最高速度で走り続けないといけないため、 疲れて休んでしまうと元に戻ってしまう。


あの頃からなにも変わっていない未来。

振り出しに戻る

10kmぐらい走ってどうにもならなかったら別の方法を考えようと、 とりあえずいままでと同じように走り続けることにした。

しかし8km程の距離に来たところで、断念せざるを得ない事態が。


道がズーッと続くような詩的な写真を撮ってたら気づきました。
風速計がない。

いつのまにか風速計が落ちてしまっていた。 どうりでさっきから走りやすいな、と呑気なことを言ってる場合ではない。 あんなムリヤリ雑にくっつけておくからだ。


慌てて引き返す(イメージ)

いったいいつ落としたのか分からない。 とにかく走って来た道を引き返して落ちてないか探すほかない。


あ、あった!と思ったら石だった。どうみても石だ。

そして結局出発地点まで戻ってきた結果・・・

そして結局出発地点まで戻ってきた結果・・・

たぶん風を測っているうちにそのまま空まで飛んでいったんだと思う。

走りながらスプレーかける法

髪も風速計も気持ちも落ちっぱなしでも、 まだ手がないわけではない。

この整髪スプレーは吹きかけた状態で髪が固定する性質のものなので、 走って髪が立っているときに吹きかければそれでセットされるのではないか。

というよりそんなこと最初に気づいておくべきだったのは分かってます。


あと坂道なら簡単に速く走れることも気づきました。

坂道を下りながら髪が立ったところでスプレーを吹きかけて固定する。 これなら距離もなにもいらない。ナイスアイデア!というより最初の方法が効率悪すぎ。

ちょっとスタイリッシュだなと思ってしまいました。

結果は、オーソドックスな真ん中分けに。

坂道がちょっと心配になってうつむきがちだったからか真ん中分けに。 ただこの方法でうまくいくことは分かった。2回、3回と続ければどんどんキマっていくのではないか。

2回目。髪が立つようにやや上向きで。

昭和後期ならかっこよかった髪型。

悪くはない、悪くはないけどいまではもうあまり見ないような髪型である。 この傾向はその後も続き、変化がなくなったときの最終的な髪型はこうなりました。

たぶんいまどきのヘアカタログには載ってない系。

髪型セット以前。暗い。
セット後。暗くはない(明るくもない)。

前時代的な髪型になる

向かい風が吹いて髪が立っているときにスプレーすることで 髪をセットすることは出来た。と言い張りたい。

ただ最近の髪型の流行には詳しくないけど、そこから大きく外れた種類のヘアスタイルであることは否めない。 90年代まではギリギリ見かけた感じというか、 アニメキャラクターの髪型をムリに再現したようでもある。

この髪型が果たして良いのか悪いのかは分からないが、 走り疲れていたにもかかわらず、恥ずかしくてどこにも寄れずまっすぐ帰ったことは記しておきます。

あのシミも風速計かと思った。

 
 

 

 
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