ニンテンドー3DSが発売されて3Dブーム来ないかなあと他力本願に考えている3DポータルZである。
3DSは3DのDSだから3DS。3DのデイリーポータルZだから3DポータルZにしたのと同じぐらい安易だ。
安易どうし3DSに一方的な仲間意識は持っているがまだ買えないでいる。
そしてこの1週間の3DS、いや、3DPZを振り返りたい。
(デイリーポータルZ編集部/林 雄司)
恐怖 on 3D
先週1週間で80枚以上新しい写真が追加されている。先週追加された写真から見える新しい潮流は「恐怖」である。
川苔山の登山道はわりと崖についている場合が多いのですが、たまに橋があります。でも下界のように手すりはなくて、橋の下は30mくらいの崖です。
渡るのは結構恐いですが、怖がっていても進めないので頑張って渡るのです。だからキミも頑張って一歩を踏み出し、あの子をモノにするんだ。(松本圭司)
エスカレーターを3Dで、なんとかかっこよく撮る方法を模索していたのですが、下りのエスカレーターに乗って直後、まだステップが平らなうちにシャッターを切ると、じつによい奈落の底感が演出できることがわかりました。 高所恐怖症のひとをこわがらせるのにうってつけです。(田村美葉)
柵のない橋、奈落の底、全裸で肩車だ。全裸で肩車では撮影者のライター北村さんが「お父さんの首筋にイヤーな感触がしているのではないか」と要らない想像までしている。
雨の跡だろうか、お父さんの像に筋がついているのが子どもがもらしているようにも見える。肩車でもらされたらと余計な心配をしてしまう。恐怖!
間接的な恐怖!
かくいう僕も「きもちわるい写真(閲覧注意)」としたテーマをたてて写真を投稿している。
ミル貝がきもちわるいのでモザイクをかけてみたのだが、よりいっそういやらしい雰囲気になってしまった。隠すほどに想像力が喚起される。恐怖もエロスも自分のなかにあるのだ。
次の写真も恐怖なのだが写真からは伝わりにくい。
エクストリームなんとかではエクストリームアイロニングが有名である。ありえない場所でアイロンをかける行為だ。
上の写真は記念撮影をとるために苦労がエクストリームだったらしいのだが、エクストリームが写真に写ってない。写っているのは両手を広げたぼんやりしたポーズである。写真の裏側にひそむ恐怖。ヒャー。
次も恐怖を内在している写真である。
これ知ってる。ゾーブだ。僕も取材で入ったことがある。(チャレンジ・ザ・三半規管〜ゾーブ激闘編〜)
なかで走っていれば立っていられると言われたがまったくそんなことなく、玉のなかで転がり続けて最後はきもちわるくなった。この10年で5本の指に入る恐怖であった。
高いところから撮ったら恐いのでは
3DPZでは気になった写真をとりあげるピックアップのコーナーがある。今週は「上から見たって3D」「植物の逆襲 」の2本であった。「上から見たって3D」では高いところから見下ろした3D写真の趣深さを語っている。このような写真である。
なるほど、高いところか。ならばと思い、このようにして写真を撮ってみたのだ。
微妙! 見下ろして恐いというよりも魂が抜けて自分を見ろしているかのような怖さである。エクトプラズム視点だ。そう解釈すると恐怖!強引だけど恐怖!
あたらしい恐怖である。棒付き撮影は今後も続けてゆきたい。
3DポータルZはおばけ屋敷だ
おばけ屋敷の定番はコンニャクがぶらさがっていたり、おばけの格好をして墓の後ろから登場するものだ。どちらも飛び出している。恐怖と飛び出しはセットだったのだ。
そして3DポータルZでは煩悩をテーマにした写真ワークショップを行うのだ。なにかを怖がるその心がまえが煩悩(強引!)。1週間カメラを貸すのでとびだし写真を撮ってきてもらいたいのだ。ぜひ参加してください。
3D煩悩写真カンファレンス