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ロマンの木曜日
 
さきイカでイカを編めるか


ハイハイ、すぐに戻してあげるよー

通常編み物に使うような糸でなくとも、糸のように細くてちょっとした長さがあれば、何でも編み物に使用できる。

編み物をする際、短すぎる糸は捨てるしかないが、最低5センチぐらいの長ささえあれば、継ぎ足しつつなんとか編むことができる。

それならば、「さきイカを使ってイカを編んでみようか」と思い付いた。

バラバラにされたイカを元の姿に戻してやろう・・・・!イカにしてみたら大きなお世話でしかないんだろうが。

さくらいみか



長さ基準でさきイカを探す

「できるだけ長いのさきイカ」を探して歩いた。
長さ基準でさきイカを探すだなんて初めて過ぎて「どのくらいの長さが長いのか」すらよく分からない。
「どのメーカーのイカが長い」とかそんな情報どこにもないし、店頭で比べて「なんとなく長い」という基準で購入した。


選び抜かれたトップ2。このどちらか使い易い方を使おう。

 

今日の夕飯は編んだイカでイカ飯を作りたい

編み始めたのは土曜午後4時。夕飯はこれから編むイカを利用して作ってみよう!と思い立った。土日休みなので、まぁちょっと出来上がりが遅くなっても次の日休みだし、と心に余裕もある。

イカ飯というのは食べたことはないが、何となくは知ってる。
細かい手間が掛かる作り方もあるようだが、編んだイカの中に米を詰めて炊いてみよう。イカの出汁がご飯に染みこんで美味しいかもしれない。



こういうの形状に仕上がるのは無理であろうと思うので
編みイカの中に米を詰めて炊いて「イカ飯」ということにしよう。 多少米はこぼれるだろうが、それも良しとしよう。

 

というプランで創作開始だ!

後から調理して食べることを考えて、手袋を装着して作ろう。
手に密着するタイプの手袋ならば、装着状態でも意外と普通に編める。


装着完了。これから創作を開始する。
すぐにでも元の姿に戻してやりたいバラバラにされたイカたち

おっ、意外に編めてる・・・!
暫くして手袋が煩わしくなり、素手でもいいや!という事にする。どうせ食べるのは自分だ。

作業中の空腹はイカで補う。
割とすぐにシュシュのような形状になったイカ。

今シュシュみたいな形状になってるのはこの辺になる予定

 

そして6時間ぐらいが経過。

夜の10時だ。予定だとそろそろイカ飯でも・・・という時間だが、驚くほど編みが進まない。編み続けているのに、まだシュシュ程度のものしか編めないのだ。

今は多分イカという素材に慣れていないだけで、慣れてくれば上手く扱えるようになるだろう。と信じて編み続ける。


このぐらい編み進めると、このようにバラバラになってしまう。

 

そして明け方。

ほぼイカのみを食料にひたすらノンストップで編み続けてたら明け方になった。だが、まだシュシュから進まない。

編んでも編んでも先に進まない・・・・・。


キーーーーーッとなる午前4時41分。
また切れた・・・・・。午前5時34分。

徐々に要領と留意点は分かってきた。

  • 力を入れ過ぎるとイカが切れる。(←これは言うまでもないが)
  • 緩く編みすぎるとイカが解けてきてしまう。
  • きつく編みすぎると、次に編もうとする時に鍵針(編む用の棒)が通すときにイカが切れる。

したがって、緩く編みながら、既に編んだ箇所を補強しつつ編む必要があるのだ。

 

「編む」以外の手段を考え始める

そして開始から16時間が経過した朝6時。
当初こんな耐久戦みたいなことをするつもりはなかったのに、気が付いたらぶっ通しで編んでいた。

昨年末の企画会議で「糸状のものならなんでも編めますよ」「さきイカを使ってイカも編めると思います」と単なる思い付きで軽々しく言ってる自分の後頭部をスパーーーーーンとスリッパかなにかで叩きに行きたい気分だ・・・。

 

流石に眠くなってきた。ちょっとウトウトしては、ハッ・・・・と目が覚めるような状態だ。
とりあえずちょっと仮眠を取ろう・・・・と思いつつ、

「『編む』という方法以外にさきイカをイカに戻してやる方法はないものか・・・・」とボーーーっとした頭で考えていたところ、ある案が思い付いた。

「なんていい考えだ・・・・」
「編まなくてもイカに出来る!」
「編みが無理ならこれしかない!」

「起きたらすぐにやろう・・・」

そう思いつつ眠りに落ちた。


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