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フェティッシュの火曜日
 
ふたつの深川めしの謎×2


 

仕事でたびたび使う人はそうでもないんだろうけど、旅行でしか新幹線を使わない人にとっては「新幹線=弁当とビール」だったりする。するよね?その中で関東で人気の駅弁に「深川めし」というものがある。これが美味いんですよ!しかしその周辺に昔から気になる謎が…。深川めし好きには共感を、知らない人は次の電車のお供がこれになるはず!

大坪ケムタ



怪!あなたの知らない深川めし

まずは知らない人のために駅弁の深川めしについて説明しておきましょうか。もともとは埋め立てられる前は漁師町だった東京深川に伝わる漁師料理。基本はあさりの入ったご飯なんですが、それをアレンジした駅弁がこちら。ザ・定番駅弁です。


ザ・ジャパニーズ駅弁なパッケージ。

炊き込みご飯の上に煮あなごとはぜの甘露煮がごろり。

特に甘露煮は味濃そうでいいですねー。味濃さ至上主義。

でもあさりは正直小さい。

深川めしの深川「めし」たる由縁、あさり入り炊き込みご飯も美味しいんですが、穴子とハゼがまたビールのアテにもなってイイんですよねえ。あと小茄子漬も地味にたまらん味。自分のような「ちまちました幕の内より丼(どんぶり)派!」はつい選んでしまう弁当なのですよ。店により違うけどランキング2位とか4位とか書いてあったし。

しかし、前から深川めしについて気になることがあった。それは「東京駅に深川めしは2種類ある」ということ。同じ弁当がなぜ2種類?とさっそく探してみたら、


あっさり発見。あさりだけに…いや何もないです。

さっきの駅弁のお店の写真はこちら。
もうひとつのがこちら。穴子の数とか違う!


こちらの製造者は荒川区。
こっちは日本橋。


パッと見は構成が似てるので、たまに食べる分には気づかないけど、穴子の数とかおかず部分の内容が違う!そんな間違い探し的駅弁。

この2種類何が違うの?というと、売ってる場所が違うんですな。先に紹介&上写真左手の深川めし(表面にラベル張られてる方)はJR東京の在来線乗り場で買ったもの。そして右手のは新幹線売り場で買ったもの。つまりJR東海側(新幹線)と東日本側(在来線)で違うんですな。


ここの手前か奥かで買える深川めしが違う!

ちなみに深川めしだけでなく、寿司や弁当でも定番品は2社で違う物だったりしてるよう。あとは各自チェックだ!

ということで、こちらが新幹線の改札越えないと買えないJR東海版深川めし。さっそく開けてみると、パッケージだけ違って中身同じ…なんてことはなかった。


穴子がてかてかしている。

あさりは粒が大きい!これはアドバンテージ。

ビジュアル的にはあさりの粒の大きさ+穴子のテカり具合で東海版の方が目をひきますが…食べてみると、穴子と甘露煮に関しては先に紹介した東日本版の方が味がしっかりしてる。しかし、見た目で分かるとおり東海版のあさりのしっかり具合は深川めしとして王道。ということで痛み分け!ちなみに小茄子漬はどっちも美味です。

新幹線版はこれ買ってから手に入れました。
駅弁は冷えてても美味いよね。


驚!深川めしの根元を探って

ということで2つの深川めしについての謎は解けた&味も堪能できたのだけど、深川めしについて調べてるとまた別の謎が出てきた。どうやらもともとの深川めしはあさりのむき身をご飯に「汁ごと」かけていて、駅弁のような炊き込みにしたものは最近のものだとか。たしかに漁師町って汁かけご飯みたいなイメージ強いもんな。

だいたい「深川めし」ってこの駅弁以外で食ったことない!ということで地元の深川めしを食べてみることにしました。深川ゴー!といっても「深川」という地名はないんですな。「吉原」や「山谷」同様、歴史があるだけに呼び名だけは残ってる地域。


清澄白河駅あたりがお店あるという話
地名にはいっぱい「深川」の文字。


ひとつ隣の駅「門前仲町」も深川地域としては知られてますが、清澄白河駅には観光客が集まる深川江戸資料館があるのもあって、その周辺に深川めしのお店が集まってるよう。

実際、資料館周辺にはあさり関連のお店がいくつも。


資料館目の前にある深川めしの店。
「深川」より「あさり」押しの店も多い。

シンプルにあさり丼押しの店。
佃煮のお店も多いです。

海でもないのにあさりの店がいっぱい、てのも変な感じですな。でも月島のもんじゃ焼き屋みたいな勢いでドカドカ店が居並んでるほどではない。その中で「深川釜匠」に入ってみた。1階はほぼ満席で外国人のお客さんも。平日でもやっぱ名物は人気ですな。


旗も呼び込む深川めしニストたちを!

まずは深川めし。おお、駅弁とは違うしっかり炊き込みごはん。アレはアレで旅情があるけど、やはり炊きたては美味いっすよ。ご飯も食感がいいんだよねえ。


駅弁でない深川めしは初めて食べた。

炊き込みの香ばしさとあさりの食感が美味し。

おこげ部分がいいよね。

そしてもうひとつの「深川めし」…それが「深川丼」。オリジナルの深川めしとも聞く、汁ぶっかけで卵とじに葱も乗っかった丼めしです。

ご飯部分が見えないほど具だくさん。

でかいあさりがゴロゴロ!

両方のセットがあったのでこちらのお店に来てみました。

見た目通りのザ・漁師飯、汁ご飯をジョバジョバ食う感じがたまらん!あさりもすごい量入ってて、終盤になってもしっかり食える。これ、朝飯で食えたら嬉しいだろなあ…。ご飯ものふたつだけに腹一杯!

駅弁の深川めしはそれなりにメジャーですが、実際の深川めしはあまり深川以外で見ることがない。これほど丼カルチャーが豊かな日本なのに…。それだけに現地で食えたのが妙に達成感強かったです。

ということで駅弁の深川めしも、お店の深川めしも2種類あった!…だから何だと言われれば困りますが、新幹線駅弁大好きニストはちょっといい知識を得れた気分になれてると思います、きっと。

これだけポリポリ食ってたい。

ある種の人にとっては駅弁の完成系

駅弁の深川めし好きな人と話になると、必ず話題になるのが「あの漬け物も美味いよね」。弁当に漬け物はつきものですが、あれ以上に話題になる漬け物は聞いたことない!これもまた深川めしズ・ファンタジー。


 
 

 

 
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