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ロマンの木曜日
 
壊れたカメラで撮る、1/90秒写真

どうやってシャッター速度を合わせるか

今回は2台のカメラを使う。
デジカメの表示を見ながら、1/90秒で切り取れる瞬間を探すのだ。


左:いつも使うデジタル一眼    右:壊れたカメラNikon FG

夕暮れぐらいの光の強さが、ちょうどいい。

真昼だと明るすぎて、シャッター速度は2000分の1秒とかだから、そもそも撮れない。夕暮れ時を狙って公園に出かけた。

まずデジカメで適当に風景をつかむ。
このとき、設定は全部、壊れたカメラと同じにする。
ズームが無いから、視野の大きさは固定。光感度調節も無いから、感度400で固定。
この設定の狭さで写真を撮っていたと思うと、フィルム一眼時代ってすごかったなと改めて思う。


デジカメの設定で、フィルムカメラの能力を再現。
これが「しぼり」。レンズの中の穴の大きさ。

お、だいたいこんなもんかな、と思ったら……

唯一、光の量を調整できるのは、「しぼり」。
レンズの中を通る、穴の大きさだ。本来、光量の調節に使うだけのものでは無いので、そんなに幅広くは調節できないのだが、まあまあいける。

で、これを調整して、シャッター速度が1/100秒ぐらいになるようにする。なったら、すかさずカメラを持ち替え、同じ風景に向けて、同じようにシャッターを切る。


カメラを壊れたやつのほうに持ち替えて……
パシャンンッ!! 指先にバネの振動が伝わる。

これを繰り返して、20枚ほど撮ってみた。
これはクセだな……と思ったのが、シャッターを切った後、思わずカメラの背面を見てしまう行為だ。
デジカメだとプレビューが出るその部分を、つい無意識に見てしまう。分かっていても止まらず、20枚撮って20回ともカメラの背面を見た。


何も無くても見てしまう、この悪魔的な背面。

20枚を撮りおえたら、フィルムの巻き戻し。
これも久しぶりだ。キュル、キュルリリ、とひっかかる抵抗を感じながら巻き戻していく。このアナログ感が嬉しい。
つい勢いづいて、新しいフィルム一眼カメラを買おうかと思ってしまう。

くりくりくりと、巻き戻しレバーを巻いて……
ポン、と開いてフィルムを取り出す。巻き戻す前に開けると、撮った写真が一瞬で無に還るという、フィルムのスリル。

最後に現像だ。
10年前に「20分仕上がり600円」でやってくれていたスーパーに行ったら、もう現像する機械を置いてなくて、仕上がりは「1週間後仕上がり800円」になっていた。
時代の趨勢としか言えないが、物悲しい。
しょうがないので写真屋に行き、当日プリントを頼んだら1259もした。

デジタルに慣れた身には、衝撃的な価格。2GBのSDカードが買える。

とはいえ自分だって、すっかりフィルムなんか使わなくなってしまったので、この値上がりを責めることはできない。僕みたいな人たちのせいで、この値上がりを招いたのだ。甘んじて受け入れたい。

値段のことは置いておき、これで本当に写真は撮れているのか? 自宅に戻り、袋を開けてみた。


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