似顔絵描きより客の方が似顔絵上手い
気を取り直して興味がありそうな人に声をかける。あ、来た。食いついた。
無料!?無料!?とキャッキャしながら女子高生が描いてと言ってきた。是非是非是非と描かせて貰う。似顔絵を描く事の緊張感は無くなってきたが、上手くはなっていない。
出来るだけ丁寧に。とじっくり描いていたら遅い遅いと煽られる。 ならそっちも描いてみなよ。とスケッチブックとペンを渡す。互いに互いの似顔絵を描く。
僕の方が先に書き始めていたが描き終わったのは彼女が先。だが問題はクオリティだ。と、思ったが、これ、ひいき目に見ても負けてるわ。
というか、今、見直して思った。ごめんなさい。 年頃の女の子の似顔絵描いて、これは無いわ。ごめんなさい。
と、そうこうしていたらおじさんが帰ってきた。嬉しそうに絡んでいこうとしていたら女子高生達は「そう言えば時間無いんだったー!」と、言いながら走り去っていった。
修学旅行生は忙しい
いやー、凄い元気だったわ。と思っていたらまた修学旅行生の一団が。その中から4人の女の子が全員を描いてと言ってきた。だけれども一団はどんどん進んでいく。
速く描いて速く描いて!とせかされて出来るだけのスピードで 描く。
と、なるとやはり案の定のこういう感じになるわけですよ。 頑張ってはいるつもりなのだが、ごめんなぁ。
と、残念な出来の似顔絵だったが嬉しそうに受け取って走って行った。もっと上手く描きたかったという気持ちもあるが、 それよりも喜んでもらえた事が凄く嬉しい。
色々な人が通っていく中で一番興味を示してくれるのは修学旅行生だったが、時間に追われて描く事が出来ない場合が多かった。
その他にも時間が無くて無理という人が多い。みんな、観光 してても忙しいんだなぁ。