ひと昔前、旅行のお土産といえばテレホンカード。という時代があった。かくいうぼくも旅先では必ず購入し、使わずにコレクションしていた時期がある。 そんなお土産としてのテレホンカード、いまでも手に入るのだろうか。
(櫻田 智也)
手もとに残っているテレホンカード
大学時代、寮生活をしていた。ぼくが入寮した当時は300人以上が住んでいたと思うのだが、廊下に設置された黒電話は30人に1台くらいの割合しかなかった。しかもこれらは受信専用(同時に使えるのは2回線まで)で、自分から電話をかけたいときには公衆電話を使わなくてはいけなかった。 そのため高校まで集めていたテレホンカードを一気に消費してしまい、現在手もとに残っているのは2枚だけだ。
こちらも雑誌の応募で手に入れたものだ。これもまた学生時代に……いや、待てよ。2002年ということは社会人になってからではないか。うむ、ちょっと恥ずかしいな。
ちなみに50度数だが、ご覧のとおりそれ以上のボリュームである。 当時のプロフィールによれば88度数とのことだ。
仙台駅でテレカをさがす
先日、仙台へ行く機会があった。東北最大の都市であり、駅構内や駅ビルのお土産コーナーはもちろん充実している。ここでテレカを売っているか調査を行った。
駅といえばお土産、お土産といえばテレカ。かつてそれが当たり前という時代があった。その常識が過去のものになった現在、果たしてテレカはぜんぜん売っていないのか。調べる価値はあると思う。
駅に隣接するビルの中に、お土産品を扱うお店が並ぶ。
以前なら、こういう店には間違いなくテレカが置いていた。仙台であれば、たとえば広瀬川の景色、伊達政宗像、七夕祭りの様子、松島、蔵王……こういった風景のテレカが販売されていただろうことは容易に想像がつく。絵ハガキなんかはこのメール全盛時代にあっても相変わらず置いてあるわけだが、肝心のテレカは見当たらない。
内山くん? え、仙台四郎? よくわからない。
いや、これ以上深入りしないほうがいい。仙台四郎のことは仙台にまかせておけばいいのだ。
そうだテレカだ。 念のためと各店舗で訊ねてみたが、結局どの店でも取り扱っていなかった。