デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ひらめきの月曜日
 
通勤タイムアタック!


純粋タイムアタック

語の定義に立ち返ると、そもそもタイムアタックってタイムを計ってやるものである。

別の日に、通勤経路のどこを何分で通ったか細かく記録しておいた。今日はそれがそのままゴーストになる。


というわけで行ってきます

 

ツライ

この方法、やってみると結構つらかった。

タイムがはっきりわかることで、ゴーストに追いつくために走らなきゃいけないからだ。

音声ゴーストのときは、道路を歩いているときなどで「勝ってるか負けてるかよくわからない」状態がよくあった。そういうあいまいさがないのだ。


家を出てまず走る

目の前で電車を逃してしまい、大きなタイムロス(電車に乗った時点のタイム:43秒おくれ)

電車をおり、乗換え。有楽町のせまい階段を全速力


遅れれば遅れるほど、どんどん走らねば追いつかなくなり、体力を消耗していく。出勤時にこれでは後の仕事に影響が出そうな勢い。


電車まちの間、駅のベンチで一息

やっと乗車。39秒おくれ。けっこうがんばったけど4秒しか取り戻せてない!


僕の場合、通勤経路は電車が中心で、歩く時間はあまりながくない。その短い距離で遅れを取り戻さねばならないので、ほんとに全速力で走ることになる。

かわりに、電車に乗ったときの安心感たるや。「ここは急げないからしょうがないよね!」という言い訳とともに、一気に気が抜ける。


というかぐったり

そして駅に着いたらまたダッシュ!

駅−会社間でかなり走ったのだが、最初の駅での遅れがけっきょく最後まで取り戻しきれず、ゴーストより8秒遅れでの到着となった。

それでも途中で40秒とか遅れてたことを考えたら、相当がんばったと思う。


肩で息してます

というわけで、この方法はあまりおもしろくなかった。

・走るのツライ

・時間に追われて焦る。楽しむどころかストレスがたまる

・音声ゴーストは、敵がそこにいる「気配」をずっと感じてたのだけど、タイムはただの数字以上の存在感がない。

なんかゲームというよりトレーニングという感じ、たいへんストイックなやり方であった。

 

 

GPS競争

もう一つ、最近話題のスマートフォンを使った方法もある。ゴースト対決に最適なアプリを見つけたのだ。

使ったのは Private trainer というAndroid用のアプリ。ジョギング用のアプリなんだけど、GPSを使って自分の走りを記録しておくと、次回走るときに前回の走りを再現して表示できる(つまりゴースト)。


黄色いピンが現在地、赤いピンがゴースト。時間の経過で動く!

元々はジョギング用だけど、試したところちゃんと電車での移動にもついてきてくれたので、これを通勤タイムアタックに使ってみたいと思う。

玄関でスタートボタンをおして、出発

この方式のおもしろいところは、ゴーストがワープ航法を習得しているところだ。どういうことかというと、ゴーストが屋内に入るとGPSの電波が届かなくなり、その場で止まってしまう。それが次に地上に出た瞬間に、ワープして現れるのだ。

たとえば家からマンションを出るまでは屋内なので、電波がない。マンションを出た瞬間にワープして登場。それまでどちらが先行してるかは、あいまいな状態になっているのだ。


ドキドキしてもうずっと携帯見ながら歩くことに

あとGPSの精度の関係でゴーストがたまにちょっと脇道にそれたりするのだが、それも「僕のことを見失ったのかも」みたいな人間味があっておもしろい。そしてその後すぐ追いついてくる。

やっぱり、この、相手が生きてる感じ。これがゴースト対決の面白さのキモではないか。

 

地下鉄は長距離ワープ

今回はエレベーターが早く着いたため、マンション出る時点で少しリード。電車にもスムーズに乗れた。

最寄駅から乗り換えの有楽町までは地下鉄なのだけど、この間はGPSが一切きかないブラインドゾーンである。音声ゴーストの時みたいな駅のアナウンスもないので、完全に相手の位置は読めない。


地下鉄に乗ってる間は、駅の入り口で仲良く並んで止まってる

電車を降りて地上に出ると

画面外から有楽町駅まで一気にワープ。この瞬間が気持ちいい。

乗り換え先の改札を通った頃、ゴーストもワープで到着。逃げ切れ!

地上を走る電車に乗ると、こんどは目に見えて移動スピードが速くなるので、急にエキサイティングになってくる。差を詰めたり離したりしながら高速移動するピンを見ていると、映画のカーチェイスを見てるような感じ。


ほんとずっと見てしまう

黄色(現在地)が停車中に赤(ゴースト)に迫られ、ギリギリのところで発車し、逃げ切るようすを動画で(5倍速)


そんな攻防を繰り返しつつ大森に到着!

半駅ほどの差を開けて大森に到着、あとは会社まで悠々と…、と歩いていたら、ゴーストが大森駅に着いた途端、ものすごいスピードでこっちに近づいてくる。

そうだ、このゴーストは昨日、時間を計ってタイムアタックしたときに記録したので、終盤ものすごい走っていたのだった。

あれよあれよというまに追いつかれ、会社のあるビルにはほぼ同時に到着。


駆け込んだところで

同時に到着

ちなみにこれ以上はGPSが届かないため、今日はオフィスまで行かずにここで終了。GPSを使ったゴーストの間奏としては、

・相手が生きてる感じがしておもしろい

・地下に潜ると相手の動きがわからなくなり、スリルがある

・それ以外の場所では相手の位置が正確にわかるので、安心感

これはこれでなかなかおもしろかった。

 

目が覚めます

3つのやり方を試したけど、個人的には、録音>GPS>タイム計測の順番でおもしろかった。

ただどれをとっても言えることは、スリリングなレース展開ですっごく目が覚める。会社で眠くて午前中の仕事が手につかない方、いちどお試しください。

< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.