僕はふだんこのサイトで、胃薬入りのカレーを作ってみたり、すね毛を剃って蚊に刺されたりしているが、いちおう立場的には会社員である。毎朝決まった時間に、電車にゆられて出勤しているのだ。
たいくつな通勤時間をいかに有意義に過ごすか、というのは全会社員共通の悩みであると思う。
そこで、今日は僕が考えた通勤中にできる新しいゲーム「通勤タイムアタック」のご紹介だ。文字通り、通勤時間の短さを競う遊びである。
(text by 石川 大樹)
通勤タイムアタックは自分との戦い
隣家に同僚が住んでいるとか、職場結婚で夫婦が同じ職場とかなら別だが、通勤はたいてい孤独な一人旅である。
必然的に、タイムを競うにも対決相手は自分となる。通勤タイムアタックは常に自分との戦いなのだ。
で、急にゲームの話になりますが
上の写真はマリオカートの画面なのだけど、(このために6年ぶりにnintendo64の電源を入れたけど全然入んなくて、カセットの裏フッてやったらすぐ入ったからやっぱりあれ効果あるよ!)、この画面に出ている半透明の車に注目してほしい。
これはゴーストといって、過去にプレイしたときの自分だ。スピード、コース取りなど、全く同じ走りを再現するようになっている。このゴーストと競走することによって、(対戦してくれる友達がいなくても!)過去の自分と対戦プレイが楽しめる、という機能である。
現実に戻って、これが今回のキモのデバイス
現実世界にもゴーストが出せれば楽しいのに。前からそんなことを考えていたのだが、ついに実現する機械を発見した。それが写真の機械、デジタルゴーストメーカー。なんとソニー製。
というか、ただのボイスレコーダーなのですが。
僕の考えたゴースト
1.音を録音しながら通勤する(ゴーストの記録)
2.翌日、それを聞きながら通勤(ゴーストの再生)
3.通勤中ずっと、昨日の自分が今どこにいるか音でわかる(これがゴースト)=競争ができる!
たとえば今ぼくが品川駅にいるのに、レコーダーから次の大井町駅のアナウンスが聞こえてきたとしたら、昨日の自分にひと駅分おくれをとっていることがわかる。
そうやって自分のゴーストと対戦することで、たいくつな通勤をスリリングなものにしよう、というアイデアなのだ。
おばけになる
このゲームをするにはまずはゴースト役の音声を録音しなければいけない。なので初日はオーディオレコーダーを持って普通に通勤することになる。
録音ついでに、僕の通勤ルートの写真を撮って図にまとめました。軽く頭に入れてから、次ページからの実戦編をお読みください。
胸ポケットにレコーダー
ざっと説明すると、家→最寄り駅が徒歩、電車に乗ってJR有楽町で乗換え、京浜東北線で会社の最寄駅(大森)まで行き、徒歩でオフィスまで、というルート。いつもの感覚だとだいたい50分くらいの通勤時間だ。
これでゴーストが用意できた。対戦は明日、50分間1本勝負の熾烈な戦いだ。