まだ暑さの残る10月半ばのある夜。 ラーメン屋「けんけん」と、ボクシングの内藤選手が通うジムで(一部の人に)有名な京成線立石駅に、編集部から石川さん、工藤さん(カメラ役)、そしてライターの松本さんの3人が降り立った。
私は一人、自転車から降り立った。(隣の駅だから)
何のためにわざわざこの駅に降り立ったのかと言うと、皆で美容室に行く為だ。 自分で自分の髪を切る方法『セルフカット』を習いに。
(小堺 丸子)
皆でセルフカットを習いに
セルフカットとは、自分の髪の毛を自分で切る事だ。皆さんも前髪とか一回くらい自分で切った経験があるのではないだろうか。私も昔たまに自分で切っていた。洗面所に新聞紙引いてジョキジョキバッツンと・・・。
大満足!なんて事はもちろん無い。でも考えたら、やり方も道具の使い方もちゃんと知らないでやってたよね・・・ちゃんと教わればソコソコいい感じに出来たんじゃないの?
そんな考えが浮かび今回、セルフカットに興味を持ったお二人(松本さん、石川さん)と一緒に、私がここ数年お世話になっている美容師さんに正しいセルフカットを習いに行ってきた。
下町に突如現れるオシャレ美容室
昭和な感じが漂う駅前商店街を抜け少し歩くと、突如モダンでオシャレな美容室が現れる。今回お世話になるmawhairだ。
以前は気に入る美容室が見つからず、毎回違うお店に行っていた私がここに通うようになったのは店長の楽しいお人柄、そして私の「お任せします」という無責任リクエストにいつも素敵なカットで応えてくれるからだ。
店長の弘中さんは、原宿あたりによくいるような慣れ慣れしい感じの美容師とは違い、話し方や挨拶も落ち着いていて丁寧。すぐに「あ、この人良い人だな」と思わせてくれる。
そんな店長さん、普通の営業日の閉店後でお疲れのところなのに快く迎えてくれた。申し訳ないなあと思いつつも・・・有難く学ばせていただきます!
皆のなりたい髪型はというと
さて、まずは自分達がどのようになりたいのか、セルフカットで何を知りたいのかを店長さんに伝えた。
それぞれ毛質や要望などがマチマチのメンバーが揃った。
実のところ私はこの時まで自分も切るかどうか迷っていた。二人がやっているのを見るだけでもいいかな・・なんて考えていたのだ。が、女性ならではの注意点があるとの事と、周りの空気を読んで参戦だ。ゼッペキ対処方も知りたかったし。
トップバッターはここ1年ほど自分で切っているという松本さんにお願いした。
と、いきなり切るその前に、今回のセルフカットで使用した5つ道具を紹介したいと思います。
【5つ道具:その1】 髪切り用ハサミ
プロ用と家庭用のハサミの使いやすさを比べたいと思い、松本さんに普段使っているものを持ってきてもらっていた。しかし使いやすさ以前に、プロ用の光輝く刃に比べ松本さんのは所々サビつきが目立っていてまずその違いの差に笑ってしまった。
そしてハサミを動かしてみるとイチイチ抵抗が生じて固かった。一方プロのハサミは音もせず軽快に動く。ここまで明らかなる差を見せつけてくれた松本さんのハサミに感謝。
しかしそんなサビついて動きの悪い1500円のハサミと言えども、ちゃんと油を差して磨いであげれば良く切れるとのこと。安心してください。(今回はお店のを借りる事にしました)
【5つ道具:その2】 梳きバサミ
実は先に紹介したハサミよりも、こっちの梳きバサミの方が素人には使い勝手が良い。バッツンと切るのではなく、少しずつ減らしながら切ってくれる。
これもだいたい1500円くらいで買える。
【5つ道具:その3】 レザー(ガード付きカミソリ)
今回の取材で梳きバサミに並んで活躍したレザー。実際使ってみて、簡単で便利だなと思った。怪我も少なく誤魔化しがきくという利点も。
本体は3000円くらい、替え刃は10本で1000円くらい。
【5つ道具:その4】 霧吹き
特にレザーを使う時に髪を濡らす必要があるため、霧吹きを用意。ちなみにプロ用の霧吹きにはストローの先に重りがついていて、傾けても最後まで使いきれる工夫がされている。へえー
【5つ道具:その5】 散髪マント
ネットで検索をしてみたら、家でやる時の悩みである「髪が床や服について後が面倒」を解決してくれる『ジャンボ散髪マント』なるものを発見した。これだ!と思って即買い。
商品の袋にいたモデルの写真で既に分かっていたが、この散髪マントをつけるとどんな人でも可愛くなってしまうので注意。
男性の松本さんに対して「可愛い」は何だなとそれ以外の言葉を探していると、工藤さんが「レトロフューチャーぽい」と素敵な表現をしていた。 私は「プリンぽい」という言葉を飲み込み頷いた。
とにかくこれがあれば服も汚れず掃除も楽。オススメです。
それでは、いよいよ次ページから切り始めたいと思います。