母親似の塩あんびんを食べてみよう
そんな寸劇(説明するのは面倒だがこういうやりとりが実際に起きた)のあとに、ようやく塩あんびんを食べてみることにした。
甘くない、焼き餅を食べる感覚、などの事前情報に「自分の母に似ている」がプラスされているのだ。もう時間いっぱいだ。
笑い出した?
「すごい」「海の中でおぼれながら大福食べているような感じです」という全くよくわからない感想を言って、ゲラゲラ笑っている。
なんだそれは。お前はおぼれながら大福食べたことがあるのか?
この大福すごい笑える
まいった。思わず笑いがこみ上げてきた。
「もしも大福が塩っからい世界があったなら」そんなパラレルワールドを生きている気がした。
姿形は大福なので口に入れた瞬間も絶えず大福、大福、と脳が認識しているのだが、味がわかった瞬間に「ニセモノ!」感が出る。
ニセモノだと分かってるんだけど、噛む感触は大福なので、味だけ真逆の大福体験をずっとしている。いかん、いかん、笑ってばかりいるのは失礼だけど、おもしろいわこれ。
ちゃんとした食べ方を探ろう
ネットで調べたり店のお母さんの話を聞いたりして、砂糖をつけたり、醤油をつけたり、両方つけたり、焼いたり、煮たりする方法を見つけた。
おもしろそうなので(すでにおもしろいのだが)一通り試すことにした。
餅がうまい
砂糖をつけると食べやすくはなるんだけども、それだったら大福食べたほうがいいよな、という気にもなってくる。
あんこは未だに違和感があるが、餅はすばらしい。和菓子屋さんでその日にできた餅というものはそのままでもかなりうまい。
トースターで焼くとより柔らかくなり、風味も上がった。
行政の思惑通りな男
市民まつりを開催して、他市他県から人をよびこんでPRする。そんな開催意義にぴったりはまったような塩あんびん体験だった。