カップ麺についてくる具材、「かやく」。あれで野菜料理をつくろう。
(櫻田 智也)
「かやく」とは
小学校の給食の献立に「かやくご飯」というのが頻繁に登場した。どうしても「火薬」の字を思い浮かべてしまい、なんだか怖くて苦手だったのだが、たったいま広辞苑をひいたところでは「加薬」(あるいは「加役」とも)と書いて、『鍋物・五目飯・うどんなどに入れるもろもろの野菜・乾物・薬味の類』とのこと。
なぜ当時のぼくは国語辞典をひかなかったのか。そうすれば安心して加薬ご飯を食べられたのに……いや、ひじきが入っていたからやっぱり無理だ。
かやくを集める
カップ麺の加薬といえば、ビニールの小袋に入ったあの乾燥した具材。
思いつかなくて適当なキャプションをつけてしまった。
容器の中に既に具材がぶちまけられているタイプの物もあるが、今回は袋で分けられた加薬を集めて料理に使いたい。
野菜炒めだ
男の野菜料理といえば野菜炒めだ。そして野菜炒めといえば、やっぱりメインはキャベツではないか。 そしてキャベツが入ったカップ麺といえば、もう焼きそばしかあるまい。
わが故郷、北海道でもっともメジャーなカップ焼きそば(圧倒的シェアを誇っていることは北海道新聞の調査でも明らかだ)、それがこの『やきそば弁当』。15年前に埼玉に出てきたとき、いくらさがしてもみつからず困った。
ほかにも野菜がほしい
キャベツと肉だけというのは、あまりに男気が溢れすぎなので、ほかの野菜もいろいろ加えたい。
シースルーアイテムがほとんどを占める中、いきなり気を持たす加薬の登場である。しかも厚みがすごい。どういうことだろう。
野菜がブロック状になっていた。宇宙食か。 しかしながら、ホウレンソウにニンジン、コーン、さらにはマイタケ・シメジといった茸類まで入っていて、かなりの充実度だ。これはエース級の役割を果たしてくれるにちがいない。
そして更には……って、ああもう、とにかく、
これくらいあれば、なんとかなるだろう。