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土曜ワイド工場
 
エスカレーターメーカーを見究める

老舗のオーチス

オーチス・エレベータ・カンパニーのエスカレーターにおける歴史は古い。
なんといっても、「エスカレーター」という言葉の商標権を持っていたのがオーチスだ。

大急ぎで歴史を語らせてもらおうか。
エスカレーターには2人の発明者がいる。ひとりは、現在の段差型エスカレーターの原型を発明したシーバーガーさん。もうひとりは、傾斜のある動く歩道のような形で発明したレノさんだ。シーバーガーさんの段差型に、レノさんオリジナルであるまきこまれ防止策、ステップのくし型の形状を取り入れて、エスカレーターはほぼ現在の形となった。

「escalator」の名づけの親はシーバーガーさん。ラテン語で階段を意味するscalaから考えて商標登録、これを1910年にオーチスが買い取っている。ちなみに、1950年には一般名称になったので、いまや歌でも小説でもエスカレーターって言いたい放題なので安心してほしい。

そんなこんなで、エスカレーター生まれてまもない時代からその歴史を見続けてきたオーチスを、私はとっても尊敬している。

たとえばこんな超古い格好いいのも、オーチス製だ。


ニューヨークのメイシーズデパートでいまも動き続ける、木製エスカレーター。

私がこれに乗るためだけにわざわざ、ニューヨークへ足を運んだことは言うまでもないのだが、でも、運んじゃうだろう、これは。かなうなら、1年に1度は訪れたい聖地である。

 

日本のオーチスも格好いいぞ

東京でみられるかっこいいオーチスは、阪急銀座MOSAICにある。


まさかの丸ボディ

そしてデコラティブな床板!

「丸ボディ」というのは、ガラスの湾曲のボディのことだ。例によって私が勝手にそう呼んでいる。そしてこれは、エスカレーターのイメージを明るくしようとした、日本メーカーオリジンの形なのだ。海外ではまず見ないし、日本でも少なくなってきている。それを、海外メーカーのオーチスがしっかりばっちり取り入れているところとか、ごはん4杯くらいいけちゃう。


名機ですナァ。

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